インターネットの普及、IT化でマーケティングという言葉が広く用いられるようになりました。
しかし、マーケティングと一口に言っても非常に広義な言葉であり、なんとなくわかるけど説明できないという人も多いのではないでしょうか?
今さら人に聞けないマーケティングの疑問を、わかりやすく簡単に説明します。
マーケティングという言葉のそもそもの意味
「マーケティング」という言葉が指す領域は、「リサーチ」「広告宣伝」「データ分析」など多岐に渡ります。
共通して言えることは、顧客が求める商品やサービスを作り、その情報を顧客へ効果的に届けるための活動だということです。
マーケティングとは、“売れる仕組み作り”とよく形容されます。
お客様が自然と欲しくなる商品を開発し、その商品の情報を適切なターゲットへ適切なかたちで届けることで商品をより多く販売するための戦略を包括してマーケティングと表現します。
「マーケティング」という概念の歴史
① 「マーケティング1.0」と大量生産社会
マーケティングの始まりは20世紀初頭のアメリカで発売された「T型フォード」であると言われています。
このT型フォードは、ベルトコンベアー式の大量生産により1台あたりの価格を大幅に下げることを実現。
それにより、今までオーダーメイドで高価な富裕層のためのものであった自動車を、一車種を大量生産することで、安価に製造して農民にも購入できるようになりました。
このように、大量生産で価格を抑え、より多く供給するという製品中心のマーケティングがマーケティング1.0と言われるものです。
② 「マーケティング2.0」と消費者の変化
1970年頃には、モノの供給量が増え、消費者が製品を選ぶ側へなります。
そこで、消費者の「ニーズ」をとらえ、消費者目線で製品を開発することが求められるようになりました。
また、消費者に選んでもらうために、競合との差別化に力を入れるようになったのがこのマーケティング2.0の時代です。
③ 「マーケティング3.0」とネットの影響
そして、インターネットの普及により、消費者が自ら情報を入手できるようになるとマーケティングの考え方が一変します。
これまで企業側からの一方的な情報発信のみだったものが、レビューや口コミを見られるようになったことで消費者は“比較・検討”をより行えるようになります。
そこで、製品を通して提供される「価値」や、企業自体がどのような体験や価値を提供できるかを消費者は判断基準にするようになりました。
これがマーケティング3.0の時代です。
④ 「マーケティング4.0」とSNSの普及
そして、現在のマーケティング4.0に至ります。
マーケティング4.0のキーワードは「精神的価値」。
SNSやブログの普及により、消費者は能動的に情報を取得、そして発信することが出来るようになりました。
そうした発信のプロセスも加わることで、社会的価値にとどまらず、自己実現を目指すマーケティングを求められるようになります。
そして、消費者の能動的な情報発信を促すために、企業は製品のファン化に注力することが重要と言えます。
結局マーケティングってどういう意味なの?
マーケティングの歴史からもわかるように、マーケティングという言葉は非常に広義で、かつ時代とともにその手法も移り変わります。
リサーチから製品の企画、情報発信や広告宣伝、その後のデータ分析等、企業がより多くの顧客により良い製品を継続して販売し続けるための、企業活動のほとんど全てに関わるのがマーケティングです。
マーケティング4.0とされる現在では、インターネットの急速な普及、そして製品のファン化が最重要施策であることから、デジタルマーケティングやSNSマーケティングの部分のみをマーケティングと考える人も多いでしょうが、それらはあくまでマーケティングの一部分や手法であり、マーケティングの本質ではないのです。
社会の変化とともにマーケティングも変わってきた
今回は、なんとなくはわかるけど、説明するのは難しい「マーケティング」についてまとめてみました。
ついつい手段や手法にばかり目が行きがちですが、本質はそこではない。ということは多いですよね。
この記事が何かの気づきになると嬉しいです!
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