パンフレットや雑誌、レポートなどあらゆる文書をWEBブラウザで簡単に閲覧できるようにした「デジタルブック」。
近年のDXの動きにあわせて、デジタルブックを積極的に導入している企業や自治体も多数あらわれています。
今回はデジタルブックの特徴やメリットから、デジタルブックがビジネス、特に製造業においてどのような場面で活躍できるのか説明いたします。
デジタルブックは「画面上でめくれる電子書籍」
デジタルブックはPCやスマートフォンなどの機器の画面上で、1枚ずつページをめくるようにして読むことのできる電子書籍です。
一般的な電子書籍はアプリやWEBサイト上からデータをダウンロードしてから読むのに対して、デジタルブックはWEB上にアップロードされたデータをブラウザから直接閲覧します。
購読のために何かビューアーとなるアプリやソフトを入れる必要がなく、数百ページあるものでもダウンロードなしで比較的すぐに表示されるため、デジタルブックは気軽に閲覧しやすくより多くの人の目に留まる可能性があります。
デジタルブックを導入するメリット
動的なコンテンツを自由に盛り込める
PDFなど原稿データをもとに生成した従来の電子書籍では、文章や図形を載せた書面を単純にデジタル化する以上のことができませんでした。
一方、デジタルブックでは紙面上に動画や音声などの動的なコンテンツを盛り込むことができるため、文章だけでは伝えづらい情報も簡単に読者へ伝えることができます。
特に音声の掲載に関してはテキストの読み上げ機能や自動翻訳機能を活用することで、視力の弱い方や日本語の分からない外国の方にも情報を伝えることができます。
デジタルブックを活用することは、ユニバーサルコミュニケーションデザインの観点でもメリットが大きいのです。
配信後も内容を簡単に編集できる
一般的な電子書籍の場合、一度WEB上にアップロードされたものの内容を部分的に修正することはできず、ローカルの原稿データを適宜修正して再アップロードするしかありませんでした。
別のファイルとして差し替えるため、アクセス分析などに影響が出る可能性もあり得ます。
デジタルブックならWEBページを編集するように、容易に修正したいところを適宜直して再公開できます。
公開後に誤字脱字が見つかってもすぐ直せるほか、会社や製品サービスについて常に最新の情報を掲載できるのは大きなメリットですね。
ユーザーが閲覧したデータを分析できる
イベントや店頭などで紙媒体のコンテンツを配布する場合、どこでどれだけの部数を配れたといったことは分かるものの、「どこの地域在住か」「どの年代の方か」といった細かい情報まではあまりわかりませんでした。
デジタルブックはWEBコンテンツとして、アクセス分析などのツールを用いて読者の情報をより細かく集計・分析することができます。
デジタルブックを見てくれた方にどんな人が多いか調べることで、会社や製品サービスの現状でのブランドイメージや隠れたニーズなどあらゆることが把握できるようになります。
過不足なく見に来てくれた分だけ提供できる
デジタルブックには在庫という概念がないため、イベントや店舗への来客数を見込んでいくら準備すればいいか見積もる手間がありません。
従来の紙媒体でのコンテンツですと、大量に準備するとそれだけコストもかかってしまい配布しきれない余剰分が生まれるリスクがあります。
また少なめに準備しすぎるとかえって一部あたりのコストがかさんでしまうだけでなく、必要なときに配布できる在庫が足りずリード創出の機会を喪失してしまうおそれもあります。
時間や場所に関係なく効率よくリードに自社のことを知ってもらう意味では、デジタルブックはまさにぴったりのコンテンツです。
過去の配信分を気軽にアーカイブできる
パンフレットやカタログなどを毎月毎週と配布し続けていると、過去に制作した分をいちいち保管しないといけなくなります。
また紙媒体のコンテンツから過去の情報を調べようとすると、どの書類のどのページにその記載があるのか調べるだけでもかなりの労力がかかってしまいます。
その一方で、デジタルブックは過去に配布した分をWEB上でアーカイブ化することで数多くあるバックナンバーをまとめて保管できますし、テキストを一括検索できるので過去のことを調べるときでも余計な調査時間を費やさずに済みます。
製造業でのデジタルブックの使い道
① 製品のカタログやパンフレット
自社で製造している製品のカタログやパンフレットをデジタルブックで提供すれば、リードに店舗やオフィスへ来てもらうことなく製品の魅力や特徴をダイレクトに伝えることができます。
紙媒体に比べてかなり精細な画像を掲載できるため、同じ製品でも見た目のインパクトを向上させられるほか、動画や音声などのコンテンツを入れることで文章や写真だけでは伝わりにくい動作時の様子やスピード感などもアピールできます。
トヨタ自動車では2022年に販売店での紙カタログの配布を終了、新車のカタログはすべてデジタル化されています。
デジタルカタログは最大500%までズームできるため、購入時の注意事項などの細かい文章も拡大して見やすくできます。
② 自社をPRする広報誌や会社紹介
自社の広報誌や会社紹介をデジタルブックとしてWEBで配信することで、製品カタログからではわからないメーカーの強みや個性を広くアピールできます。
工場で稼働している設備や機械へのこだわり、製造ラインの様子からうかがえる製品の品質や信頼性など言葉での説明だけでは伝わりづらいメーカーの本当のアピールポイントも、画像や動画を盛り込んだデジタルメディアをリードに読んでもらうことで伝わりやすくなります。
自社のパーパスとして「自然環境の保全」「地域活性の促進」などに取り組んでいるメーカーにとっても、デジタルブックはこうした取り組みを紹介することで企業のブランドイメージ力を高めることができます。
③ 販売している製品の取扱説明書
電気製品などを購入する際についてくる取扱説明書をデジタルブックにすることで、メーカー側にもユーザー側にも大きなメリットがあります。
メーカー側のメリットとしては製品をリリースした後でも説明書の内容を適宜編集できることや、自社サイトの問い合わせ窓口などへの導線を設置しやすいことが挙げられます。
ユーザー側のメリットとしてはデータなので紛失するおそれがないこと、知りたい情報を簡単に検索できることがあります。
実際にゲームソフトやスマホの周辺機器などすでにデジタル化されている取扱説明書を皆さんも一度は見たことがあるかと思います。
メーカーにとってデジタルブックが役立つ可能性は大
デジタルブックには、動画などのコンテンツを入れられたり配信後に自由に中身を更新できたりといった今までの電子書籍にはない強みが挙げられます。
こうしたデジタルブックならではの強みは、製品カタログや広報誌や取扱説明書などのデジタル化にも効果的です。
企業によってはまだDXがあまり進んでいないところもあるかと思いますが、その一環としてデジタルブックを制作するメリットはメーカーにとって十分あるといえます。
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