「いらすとや」だけじゃない、使い分けたいフリー素材サイトまとめ

「いらすとや」だけじゃない、使い分けたいフリー素材サイトまとめアート・クリエイティブ

資料・企画書の作成をはじめ、ビジネスの場ではさまざまなところでフリー素材が活用されています。

専門のイラストレーターやカメラマンに依頼しなくても、手軽に画像データを用意できるため今の会社でも使っているという人もいるのではないでしょうか。

特にいらすとやは素材のバリエーションの豊富さから、大企業や中央省庁でも頻繁に使われているほどです。

しかし少し調べてみると、いらすとや以外にも数多くのフリー素材サイトがたくさん出てきてどれを使えばよいか迷ってしまうかもしれません。

そこで今回はフリー素材を利用するときの注意点や主な配布サイトについて紹介いたします。

フリー素材を利用するときの主な注意点

① フリーとはいえ著作権はきちんとある

フリー素材で一番気を付けるべきことは、あくまでも素材画像の著作権は作者や配布元のサイトにあるということです。

する人はいないとは思いますが、フリー素材を自身の制作物として再販売・再配布するのは著作権侵害となってしまいます。

また「ロイヤリティフリー」という表記がある場合、使用料金が一部免除されるといった意味なので著作権は放棄してはいません。

他にも利用規約にて認められていないにも関わらず、フリー素材をトリミングしたり色調を変えたり勝手に加工して掲載するのも著作権違反となります。

一方、近年ではフリー素材サイトでも生成AIでつくられた素材が配布されることが多いですが、生成AIのコンテンツは著作権の対象とはみなされないとされています。

しかしフリー素材サイトにとっては生成AIでつくられた画像も立派な商品のひとつ、きちんと利用規約にのっとって使わないといけません。

 

② 無償での利用可能な範囲はどこまでか

フリー素材がどこまで無料で使えるのかは、商用での利用かどうかで異なることが多いです。

個人経営のところの中には商用利用でも完全無料になるところもある一方、商用利用だと無料での利用が一切できないこともあります。

例えばいらすとやのフリー素材は一般での利用は完全無料できる一方、商用利用だと1つの制作物につき20種類までは無料でそれ以上は使用料が発生します。

このようにサイトによって「最大〇枚まで無料」「一日〇回までのダウンロードは無料」「小さいサイズの画像なら無料」と、無料で利用できる範囲は異なります。

枚数などの制限を超えて利用したい場合は、数に応じた料金を支払ったりサイトの有料会員に登録したりしないといけません。

余談ですが過去には使用料を惜しんで、サンプルとして表示されている透かし入りの画像をそのまま公式サイトで利用したことがバレてしまい炎上したことが起きています。

 

③ 有料の場合はどんな料金設定になるのか

フリー素材の商用利用が有料になる場合は、どのような形で料金が発生するのかもしっかり確認しておきましょう。

掲載している素材の数が1万点から100万点ほどのサイトでは1点のダウンロードごとに料金が発生することが多いです。

数千万点や数億点といったかなり大規模なフリー素材サイトは有料会員アカウントをつくって月額料金を支払う形になることが多いです。

なのでいろいろなフリー素材を頻繁にダウンロードしたいという人には、サブスクのように自由に利用できる有料会員制のところがおすすめです。

 

④  素材の一部を加工して利用してもよいか

フリー素材を探していると「この写真の右側だけ切り取って使いたい」「あのイラストの上に別の素材を重ねて使いたい」と少しアレンジを加えて利用したいと感じることもあるかと思います。

多くのサイトでは「イラストの『〇〇駅』という看板の文字を『東京駅』に変える」というようなテキストの改変程度なら問題なく認められています。

またいらすとやでは、過激な表現や公序良俗に反する表現でない限りは自由にアレンジして掲載することがある程度許されています。

しかしサイトによっては素材の一部を切り抜いたり色を変えたりといったアレンジが認められていないこともあるので、気を付けましょう。

最近では配布しているフリー素材をAI生成技術を使って自由に改良する機能があるところや、オリジナルの素材データをオーダーメイドで発注できるところも多いです。

 

⑤ 提供元への連絡やクレジット表記は必要か

基本的にフリー素材サイトの利用時に運営者への連絡は不要なことが多いものの、念のために連絡が必要か利用規約などを確認してください。

また素材を掲載した印刷物やWEBコンテンツに、提供元のサイト名やURLを表記しないといけないかも確認は必須です。

提供元の表記やリンクの掲載を努力義務にしているところもあるため、そういったときは余裕があれば対応しておきましょう。

いらすとやの場合は商用の場合でも特にクレジットの表記は必要ないものの、他のフリー素材サイトではクレジットの表記が必須になることもあります。

 

フリー素材として利用できる主なもの

フリー素材サイトからダウンロードできる素材には、主に以下の種類があげられます。

① イラスト素材

人物や動物、建築物など様々なものの手書き風イラストの素材です。

イラストレーターが個人で作成して配布しているものも少なくありません。

② アイコン・マーク素材

ピクトグラムや各種記号など、アイコンやボタンにそのまま利用できる素材です。

「登録」や「購入」などすでにテキストが入っているものも多いです。

③ フレーム素材

長方形や楕円形のフレームで、中にテキストを入れられる素材です。

WEB動画のサムネイルやパンフレットの見出しなどあらゆる場面で使えます。

④ 写真素材

特定のシチュエーションでの光景や人物を撮影した写真の素材です。

サイトによっては外人や外国の情景を映したものばかり出てくることもあります。

⑤ 映像素材

サイトによってはアニメーション画像や実写映像を提供しているところもあります。

HDや4Kで再生できる高画質の映像素材も少なくありません。

⑥ AI生成素材

サイトによっては、AIが生成したイラストや画像をフリー素材として提供しています。

またすでに配布しているものをもとにAIで素材を生成しているところもあります。

 

代表的なフリー素材サイトをまとめてご紹介

① いらすとや

フリー素材のジャンル手書き風のイラスト、アイコンなど
利用できる素材数25,000点以上
無料での商用利用1つの制作物につき20種の素材まで掲載可能

 

② イラストAC・写真AC

フリー素材のジャンルイラスト、アイコン、フレーム、写真など
利用できる素材数イラスト約470万点、写真約960万点
無料での商用利用無料会員は広告視聴後にダウンロード可能

 

③ PIXTA

フリー素材のジャンルイラスト、フレーム、写真、動画など
利用できる素材数9,800万点以上
無料での商用利用期間限定で無料ダウンロード可能なもの有

 

④ Shutterstock

フリー素材のジャンルイラスト、AI画像、写真、動画など
利用できる素材数合計で5億点以上
無料での商用利用不可

 

⑤ iStock

フリー素材のジャンルイラスト、AI画像、写真、動画など
利用できる素材数8,000万点以上
無料での商用利用1ヶ月間の無料お試し期間有

 

⑥ ぱくたそ

フリー素材のジャンルイラスト、写真(日本の人物や光景)など
利用できる素材数約55,000点
無料での商用利用完全無料で利用可能

 

⑦ イメージマート

フリー素材のジャンルイラスト、フレーム、写真など
利用できる素材数1億点以上
無料での商用利用不可

 

⑧ imagenavi

フリー素材のジャンルイラスト(地図や解剖図など学術的なものも多い)、
写真(日本の人物や光景、浮世絵などの版権画像)など
利用できる素材数1億点以上
無料での商用利用不可

 

⑨ OKUMONO

フリー素材のジャンルフレーム(サムネイル用の素材中心)、アイコンなど
利用できる素材数不明
無料での商用利用完全無料で利用可能

 

⑩ イラストセンター

フリー素材のジャンルイラスト、アイコンなど
利用できる素材数約1万点
無料での商用利用完全無料で利用可能

 

⑪ イラストエイト

フリー素材のジャンルイラスト
利用できる素材数約9,800点
無料での商用利用完全無料で利用可能

 

⑫ ジャパクリップ

フリー素材のジャンルイラスト
利用できる素材数3,000点以上
無料での商用利用完全無料で利用可能

 

この他にもフリー素材サイトには、以下のところがあります。

  • 時短だ
  • 素材good
  • ソコスト
  • LOOSE DRAWING
  • FrameIllust
  • Linustock
  • ちょうどいいイラスト
  • プチッチ
  • 素材ダス
  • ベクターシェルフ
    など

 

フリー素材サイトによって規模や特色が大きく異なる

日本を代表するフリー素材サイトであるいらすとや以外にも、イラストや写真などのフリー素材を提供しているサイトは数多くあります。

しかしサイトによって無料での商用利用ができるかどうか、画像の大幅な加工が認められているかどうかなど規約は大きく異なります。

そもそもフリー素材の「フリー」はコンテンツでの掲載が自由にできることを指していて、無料で使えることを表すのではありません。

個人運営のサイトなど商用でも完全無料で利用できるところも多いですが、著作権は製作者や販売元にあるので利用規約を順守した使い方は絶対に守りましょう。

 

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