みなさん、こんにちは。
YouTubeをはじめ、動画を視聴することが日常の一部になりました。
ビジネスにおいても動画コンテンツの利用シーンが増えていますが、コロナ禍でさらに動画の需要が高まっています。
展示会や採用のオンライン化も進む中、今まで動画制作に携わっていなかった方が制作窓口になったり、動画の内製化を進める動きも増えてきているかと思います。
この記事では、そんな初めて動画制作に関わっていく方向けに、どういう動画を制作するかの前に、動画の仕様・仕組みに関する基礎知識を簡単に解説していきたいと思います。
今回は動画のサイズについてです。
結論からいってしまうと、現時点でビジネスでの利用においてはフルHDというサイズでの納品が多いです。
ただ、デジタル媒体の多様化やSNSの普及に伴い必要な動画サイズもさまざまです。
納品形態を確認する際に必要となることが多いと思いますので、必要な動画サイズを判断するため、動画サイズの仕組みを解説します。
動画サイズを決める「3つ」の要素
動画制作上で聞かれる動画サイズとは、簡単にいうと「動画をどのくらいの大きさ(解像度と比率)で作るか」ということです。
動画サイズの基本を理解するために、ピクセル・画面解像度・比率の3点を解説します。
【ピクセル(pixcel,px)】
ピクセル(px)とは、デジタル画像の最小単位のことを指します。
デジタルの動画や画像は小さな点の集合で構成されており、この小さな点1つが1ピクセルです。
画像を拡大していくと四角い点の集合であることがわかると思います。
【画面解像度(フルHD・4K)】
動画での画面解像度とは、縦横のピクセル数を表す言葉です。
例えばフルHDというサイズは1920px×1080pxですが、これは横に1920ピクセル、縦に1080ピクセルで構成されている動画ということになります。
ピクセルが細かいほど描写は細かく鮮明になります。
よく聞く4Kは、横のピクセルがフルHDの倍である約4000ピクセルなので「4K」といわれています。
※ 横3840×縦2160ピクセル。正式には『4K UHD』という規格です。
『DCI 4K』という規格もありますが本記事では割愛します。
動画サイズの一般的な規格と比率(アスペクト比)
【動画の比率(アスペクト比)】
アスペクト比とは動画の縦横比の比率のことです。
テレビがブラウン管の頃の画面は4:3でしたがデジタルに移行してからは16:9になっており、テレビCMやYouTubeで使用する場合は16:9で作成することが基本です。
ただ各種SNSは縦型のスマホでの視聴がメインなので、TikTokでは「9:16」(縦撮り)、Instagramでは「1:1」(正方形)など推奨比率が違う場合があります。
作成した動画を複数のSNSに投稿したい時は、アスペクト比に注意が必要です。
なぜ動画サイズにはフルHDが多いのか
ここまでで簡単に動画サイズの仕組みを解説しましたが、それではなぜフルHDの動画が多いのでしょうか。
フルHDの動画が多い理由
- テレビやYouTubeなどの動画を流すPCなどのプラットフォームも、推奨のアスペクト比が16:9であることが多いため。
- 地上波テレビでのCMなどのビジネスシーンでの利用を考えたとき、フルHDの画質で十分なことが多いため。
という2点があげられます。
ピクセル・解像度の解説をしましたが、これは動画に限らず再生するモニターも同様です。
動画を4Kで作っても、視聴するモニターがフルHDのピクセル数であれば4Kで再生されません。
現状モニターやスマホで動画を視聴する際はフルHDあれば画質で気になることはほぼないでしょう。
もちろん4Kで動画を制作すればより綺麗なのですが、その分データ量が重くなったり、4Kを撮影できる機材、4Kを編集、チェックできるモニターが必要になる、など特に内製の場合のハードルが高くなります。
逆にフルHDより小さい動画サイズで制作した場合は、フルHD相当のモニターに小さい動画を再生すると動画が拡大されて表示されるため、ピクセルも拡大されて粗く見えてしまいます。
なので、現在の視聴環境の中で一番利用率が高く、粗く見えないフルHDという規格がひとつの基準となっています。
わかりやすいのは、YouTubeで動画を再生した時にある設定アイコンから画質を変更してみてください。
数字を小さいものにするとかなり粗く見えると思います。
以上が動画サイズについての解説となります。
もちろんなんでもフルHDにすれば良いわけではなく、高画質で見てもらうことが大事なコンテンツ、SNSに適した動画を作りたい、自社サイトのトップページに変形サイズで動画を流したい、など目的が明確であればその限りではありません。
これから動画に携わろうとしている方は、動画を制作する際に「動画がフルHDで十分かどうか」という点を、ひとつの基準としてみてはいかがでしょうか。
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