デザインを構成する要素には「レイアウト」「フォント(書体)」「配色」などがあります。
適切なレイアウトをしていても配色を誤るとイメージと大きくかけ離れたデザインになってしまいます。
色から連想されるイメージ、また逆に言葉から連想される色とは?
ここでは色とイメージについてお話します。
あれ?どうしたのなにかあった?
いや?そんなことないけど??
なんか落ち込んで痩せ細ったように見えたから…
それはこの後ろの色のせいじゃないかな?
膨張色と収縮色
赤・黄・白など見かけの大きさが大きく膨張して見える色を「膨張色」、青・黒・紫など小さく収縮して見える色を「収縮色」と言うんだよ。
明度と膨張色
青色は「収縮色」だけど
ほらこうして明るい青色にしたら大きく見えるでしょ?
収縮色・膨張色は明度に左右されるよ。
本当だ、暗い赤色になったら少し痩せた気がする!
色彩感情
“色彩感情”っていうのは「個々の色または色の組合せがもたらす心理的効果[注1]」なんだけど、青色は「清潔、誠実、落ち着き」といった反面、「悲しみ、憂鬱、消極的」みたいな側面も持っているから、さっき僕が落ち込んでいるように見えたんじゃない?
なるほど!
“色彩感情”は民族・風土とかで異なるのも面白いよね。
例えば「死亡・不吉」と聞いたら何色をイメージする?
うーん、黒かな?
中国だと白色なんだよね[注2]。
だから中国の結婚式に白色で出席するのは失礼らしいよ。
我会小心的
色を効果的に使うことの重要性
色彩感情の話をしたけど、赤は「興奮・活力」のイメージを持っているから「興奮を促す⇒衝動買いを促す」という流れでセールなどのお知らせによく使われるんだよね。購買色とも言われてるよ。
確かに、セール時期にあの赤色見ると買わなきゃ!って気分になる。
でも売りたいからといって、何でもかんでも赤色を使えばいいというわけではないんだよ。
そうなの?
例えば高級な宝飾店がセールの時に、店頭に赤々と「SALE!」みたいに貼ってたらどう思う?
なんかちょっと安っぽいというか…いつも閉店SALEやってる店っぽいというか…逆に敬遠しちゃいそう…
でしょ?だからワンポイントで赤色をさりげなく使うとか、必要なのはターゲットや目的にあわせて適切な配色をするということ!
色の使い方で訴求効果も変わってくる
色を効果的に使えば、ターゲットに対しての訴求力も一層強くなります。
この商品はどのターゲット層を狙っているのか、どういった目的でアプローチをしたいのか、ブランドイメージとかけ離れないか、様々な要素を鑑みて適切な色を選んだデザインを制作します。
赤色が太って見える色だとは思ったことなかったなあ。
!?
・関連資料のリンク
[注1] コトバンク:色彩感情
[注2] リリアン中国語スクール:『知っておくべき中国文化の色彩知識~現代中国で使える色の意味~』
・関連サービス:グラフィックデザイン
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