画家 塩澤文男氏 写真家 小平尚典氏
絵画と写真で「悟り(差を取る)」に気付きを
当社刊行 写真家小平尚典氏の「空也上人写真集」からの厳選写真作品と画家塩澤文男氏の仏画によるコラボアート展に行ってきました。
空也上人立像をポートレートのように、その内面や生き様を活写した写真家の小平氏、仏教の聖人達の故事や表情を独自のイメージで画布上に顕現させる画家の塩澤氏。
二人のコラボ展覧会「仏とアート」展(2023年4月8日〜5月8日、@シン・オープンラボ)、こちらでは表現法の異なるお二人に共通する「悟るとは、命の隔たり無く『差を取る』こと」というテーマのもと、訪れる方それぞれの感じ方のなかに『差を取る』気付きを願う企画展です。
音楽的かつ、混沌の中に感じられる物語性
本展で塩澤氏の仏画に初めて接しましたが、STUDIO VOICEのアートディレクター、誌上での岡本太郎とのインタビュー経験で画業に開眼、以降は独自の視点・表現の仏画を描いているという氏の魅力的なストーリーにも驚かされます。
さらにはインドの世界遺産寺院に巨大なブッダの壁画を日本人アーティストとして初めて奉納・展示されるとのこと、「すべて、不思議なご縁でそうなっていて感謝ばかりです」と控えめにおっしゃっていました。
仏画を始めたのも、「信心深い母親の影響が後年になってでてきたのかな、思えばそれも不思議なんだよね」と作品の説明をされながら語っていただきました。
会場で花開くクロストーク、コミュニケーション
お二方の作品を見に、会場には様々なバックグラウンドを持つ方が集まって来られます。
編集者やエンジニア、Z世代の若者も。会場では我々が制作した小平氏の空也上人写真集も手に取る事も出来ます。
そして本展のためにPERSONZのJILLさんが新たに作曲した「祈り」の歌が流れる中、世代や属性を超えて様々な話題がお二人を中心に語られ、不思議な時間が流れていきます。
コロナに戦争にと実に「不確実性な時代」だからこそ、アートと仏や生命について世代を超えて考え語る、こんなひとときも大切だなと感じました。
・関連資料のリンク
・WiLD EiN STEiN 塩澤文男の世界
・小平尚典公式HP
・シン・オープンラボ公式HP
・京都六波羅蜜寺 空也上人写真集ECサイト
・関連サービス:美術印刷「美巧彩」