近年はインターネットの普及にともない、カタログやパンフレットなどの資料をオンライン上で閲覧・ダウンロードできるサービスを提供している企業が増えています。
オンライン上で閲覧・ダウンロードできる資料形式にはデジタルブックやPDFなどがありますが、デジタルブックの方が企業にとってもユーザーにとってもメリットは大きいといわれています。
今回は、デジタルブックの基礎知識や、デジタル書籍との違い、PDFと比較した場合のデジタルブックのメリットについて解説します。
デジタルブックの特徴は「本のように読める」こと
デジタルブックとは、オンライン上でテキストや画像などを本・雑誌に似た形式で閲覧できるサービスのことです。
クリックやタップをすれば、本物の印刷物と同じようにページをめくれるだけでなく、ページの拡大や縮小、目次からのジャンプ機能、リンクの貼り付けなどの機能が搭載されています。
作成方法によっては、動画や音声などのコンテンツをページ上に配置することも可能で、実物の印刷物よりも多彩な機能が具わっています。
デジタルブックはさまざまな用途に活用されていますが、代表的な例として以下のようなものがあります。
会社や学校のパンフレット
入社あるいは入学希望者に向けて発行する会社案内や学校案内のパンフレットです。
会社案内には、企業理念や経営方針、業務内容、設備などの情報が、学校案内には教育方針や学部・学科の紹介、入試案内などの情報がそれぞれ掲載されています。
デジタルブックを活用すれば、本社や校舎を紹介する動画を挿入することもできるため、印刷物よりも魅力を伝えやすくなります。
広報誌・情報誌
企業や学校、自治体などが活動内容や経営方針ほかを周知させるために発行するものです。
広報誌は主に特定の人(会員やグループなど)向けに、情報誌は幅広いターゲット層向けに作られるのが一般的です。
前者の場合、デジタルブックに閲覧制限を掛ければ、特定の会員にのみ閲覧権限を与えることもできます。
商品カタログ
自社で取り扱っている商品やサービスなどを掲載したカタログです。
デジタルブックなら、商品の画像や使い方の動画を挿入することも可能ですし、商品の注文ページへリンクを貼ることもできます。
商品の数が多い場合でも、デジタルカタログの検索機能を使えば目当ての商品をすぐに探し出すことが可能です。
取扱説明書・マニュアル
製品の仕様や使い方、トラブルシューティングなどを掲載した取扱説明書です。
取扱説明書やマニュアルをデジタルブックにしておけば、使い方がわからなくなったり、トラブルが発生したりしたときに、手元のスマホやタブレットですぐ情報を検索することができます。
デジタルブックはデジタル書籍と何が違う?
デジタル書籍とは、専用のソフトやアプリ、デバイスを使って読む電子データ化された書籍のことです。
主に販売を目的としたもので、消費者は専用のソフトやアプリをインストールしたスマホ、タブレットなどを用いて、オンライン上で購入したデジタル書籍を読む形になります。
小説やビジネス書など、紙媒体で販売されている書籍をスマホやタブレットで読みたいというニーズに応えたサービスです。
一方のデジタルブックは、インターネットブラウザ上で閲覧できる資料のことです。
資料はパンフレットやカタログ、会社案内等、無料で閲覧できるものが多い傾向にあります。
このように、デジタルブックとデジタル書籍はそれぞれ特徴や用途に違いがあります。
特に大きな違いは、専用ソフト・アプリが必要か否かです。電子書籍は固有のデータ形式(ePub)となっているため、専用のソフトやアプリ、あるいはデバイスがなければ閲覧することができません。
一方、デジタルブックはインターネットブラウザ上で閲覧できるため、専用のソフトやアプリをわざわざ手に入れずに済みます。
読みたいときにすぐ閲覧することが可能なので、消費者にとってハードルが低く、気軽に読んでもらいやすいところが利点です。
デジタルブックならではの5つのメリット
PDFと比較した際、デジタルブックにどのようなメリットがあるのか、5つのポイントに分けて解説します。
メリット① 表示スピードが速い
PDFはデータを一度ダウンロードしてから表示する仕組みになっているため、クリックまたはタップしてから実際に画面に表示されるまでにある程度のタイムラグが発生します。
表示スピードはPDFのページ数が多ければ多いほど遅くなるため、取扱説明書やマニュアル、カタログなどをすべて閲覧しようと思うとかなりの時間を要します。
実際、PDFは直帰率(着地した1ページのみを閲覧し、そのままサイトから離脱したユーザーの割合)が95~96%と非常に高い傾向にあり、すべてのページを閲覧してもらえない可能性があります。
その点、デジタルブックはデータをいちいちダウンロードする必要がないため、PDFに比べると表示がスピーディです。
表示スピードはページ数の多さに左右されないので、マニュアルやカタログでもストレスなく閲覧できます。
デジタルブックの直帰率はPDFの半分程度にあたる40~50%といわれており、すべてのページ数を閲覧してもらえる確率がアップします。
メリット② ブラウザのみで閲覧できる
PDFを閲覧するには、Adobe Readerなどの専用プラグインが必要になります。
パソコンの中にはAdobe Readerがプリインストールされている場合もありますが、そうでない場合はPDFを閲覧する前に、あらかじめAdobe Readerを公式サイトからダウンロード・インストールしておかなければなりません。
Adobe Readerは無料でダウンロード可能ですが、ストレージを圧迫するため、抵抗を感じる方も多いでしょう。
デジタルブックなら、いつも利用しているWebブラウザだけで閲覧できるので、専用アプリやプラグインをインストールする必要がなく、ストレージも節約できます。
メリット③ ページをめくりやすい
PDFは基本的にダウンロードしたページが縦に長く表示される仕組みになっています。
次のページを閲覧するにはいちいちスクロールしなければならないため、ページ数が多いほど煩わしさを感じやすくなります。
デジタルブックはクリックまたはタップするだけで次のページをめくれるので、本や雑誌と同じ感覚で手軽にデータを閲覧できるところが利点です。
メリット④ 画像や動画、リンクを設置しやすい
画像や動画の埋め込みやリンクの設置自体は、PDFでもデジタルブックでも可能です。
ただ、PDFは前述のとおり、データを一度ダウンロードしてから表示する仕組みになっているため、画像や動画、リンクなどを設置すると表示スピードがさらに遅くなります。
データのダウンロードが不要なデジタルブックなら、画像や動画、リンクを設置しても表示スピードに影響はないため、コンテンツを充実させやすいところがメリットです。
メリット⑤ 詳細なアクセスログを取得できる
PDFの場合、データをダウンロードした人数を確認することはできますが、それ以外の情報を調べる機能は搭載されていません。
一方、デジタルブックはどのページが何人に閲覧されたか、設置したリンクが何回クリックされたか、など詳細なアクセスログを取得できます。
取得したデータを分析し、コンテンツに反映させれば、より魅力的な資料の作成に活かすことができます。
パンフレットやカタログを作成するならデジタルブックがおすすめ
デジタルブックは、インターネットブラウザのみで資料を閲覧できる便利なサービスです。
専用のソフトやアプリをインストールしないで済む上、表示スピードが速い、詳細なアクセスログを取得できるなど、デジタルブックならではのメリットがたくさんあります。
会社案内や学校案内のパンフレット、マニュアル、カタログなどを作成する場合は、消費者にとっても企業側にとってもメリットの多いデジタルブックの活用をおすすめします。
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