いまや私たちの生活にかかせないものとなったネットショッピング。2020年度の日本国内ネットショッピング市場の経済規模は約19兆円ともいわれています。[注1]
ネットショッピングの場であるECサイトには、かなり細かなニーズに向けて作られたものも少なくありません。
今回はニッチなECサイトを取り上げて、自社でECサイトを運用するためのポイントを見ていきます。
ECサイトとはどういうものかまずはおさらい
そもそも「ECサイト」とは、自社や他社の商品を販売するためにつくられたWEBサイトです。
ECという言葉はElectronic Commerce(電子商取引)の略で、ECサイトには「楽天市場」や「Amazon.com」のように複数の店舗や企業が出店するモール型のものと、企業やお店が自社で運営するものがあります。
大手家電量販店の「ヨドバシカメラ」が運営する「ヨドバシ・ドット・コム」のように、実際の店舗でECサイトと連携するよう陳列することで売上のアップに成功させた企業もあるので、リアルの店舗からの送客効果も期待できそうですね。
ヨドバシカメラの成功例に関してはこちらの記事もご覧ください!
他にも近年では、海外の化粧品メーカーなどが日本ユーザー向けに展開する越境ECサイトも増えています。
これからますますECサイトは世界中で増えてきそうですね。
「モール型」と「自社運用」どちらの種類がよい?
これから本格的にネットショップ事業に参入するお店にとって、モール型ECサイトと自社ECサイトのどちらがよいのか迷う人もいるかもしれません。
そんな方には、以下の点で考えてみるのがおすすめです。
モール型ECサイト | 自社運用ECサイト | |
長所 | ・設立の手間がかからない ・集客力が高い | ・自由度が高い ・他社と差別化しやすい |
短所 | ・独自の要素が入れづらい ・類似品、競合品が出やすい | ・集客対策を考慮する必要がある |
モール型ECサイトのメリット・デメリット
モール型ECサイトの強みは、手軽に出店できる点とECサイト自体のネームバリューです。
すでにECサイトそのものが存在しているため、最低限の手順で簡単に出店することができます。
さらにECサイトにはもとから多くのユーザーがアクセスするため、あまり集客対策をせずとも売上を見込めるのもメリットです。
一方でECサイトごとの規約やレイアウトにあわせて出店するため、商品のことをできるだけ深くアピールしたいという人には物足りない感じがあるかもしれません。
またECサイトの規模が多くなるほど、他の店舗との競争力が高くなりやすいです。
自社ECサイトのメリット・デメリット
自社ECサイトは自由にECサイトを設計できるため、商品情報以外にもお店の歴史や製造時のこだわり、スタッフの思いなどアピールしたいことを何でも盛り込められるのが特徴です。
「和菓子屋」「高級文具専門店」などお店のジャンルにあわせてデザインを決められるのもメリットですね。
しかし作成したECサイトが検索エンジンに認知されなければ、検索結果に反映されないためアクセスするユーザーの数はあまり多くありません。
すぐに安定した集客は望めないので注意しましょう。
世界中にある珍しい「〇〇専門のECサイト」
現在、世界中には色んなジャンルの専門店やメーカーによるECサイトがあります。
今回リサーチしたところ、こんな珍しい商品に特化したECサイトが見つかりました。
ECサイト・URL | 商品 |
「Cuckoo-palace」 www.cuckoopalace.com | 鳩時計・壁掛け時計 |
「丹野こんにゃく」 shop.tannokonnyaku.co.jp | こんにゃく・こんにゃく加工品 |
「Fire Extinguisher online.com」 www.fireextinguisheronline.com.au | 消火器・消火設備・警告標識など |
「HAMAX」 www.hamax.jp/kingyo | 金魚・飼育用品 |
「甲冑工房丸武」 yoroi.co.jp | 甲冑(海外居住者向け) |
「中島清吉商店」 www.shogi-koma.com | 将棋駒・将棋盤・将棋関連品 |
「AUSTRALIAN BOOMERANGS」 australianboomerangs.shop | ブーメラン |
「AvocadoOrganic.com」 avocadoorganic.com | アボカド |
他にも調査してみると書ききれないぐらい、たくさんの専門店的なECサイトを見つけました。
お店のみならず工房や農家も世界中に自分たちがつくった商品をアピールできる時代になってきた、ということなのですね。
自社でECサイトを運営するときのポイント
自社ECサイトをつくるときに注意すべきなのが、ユーザーがサイトを使ったときの印象、いわゆるユーザーエクスペリエンス。
これを高めるには、以下の点を意識してサイト構築にチャレンジしましょう。
① お客様に伝えたいこだわりを決める
実際に商品を作る人や売る人しか分からないこだわりって多いですよね。
原材料や製造方法などにうまくユーザーに伝わっていないこだわりがあるのなら、うまくアピールしないともったいないです。
ただしアピールするこだわりが多くなったら、かえって商品の印象がぼやけてしまうので、「この商品はここがすごくいい!」「うちの会社はここだけはよそに負けない!」といったこだわりポイントを絞って紹介しましょう。
② お客様が利用する様子を想起させる
ECサイトのページでは商品の見た目は伝えられても、実際に使った感触までは伝えられません。
商品を使っている様子の動画やお客様のレビューを盛り込めば、ユーザーに商品を使うところを具体的にイメージさせられます。
特に従来のものに比べて自社の製品がどうすごいのかアピールしたい場合、実際に使うところを見てもらうことでユーザーの印象に残りやすくなるでしょう。
③ お客様が利用しやすいデザインを心がける
ECサイトは老若男女あらゆるユーザーが利用します。パソコンの操作が苦手な人も多く利用するため、誰でも難なく買い物できるようシンプルなサイトをつくりましょう。
サイト全体のデザインを凝ったものにして、ブランドイメージの向上を狙うのも良いですが、そればかりが先行してしまいユーザーにとって、いまいち使いづらいECサイトとならないよう注意が必要です。
ECサイトはお客様ファーストでの設計を心がけよう
ECサイトと一言でいっても、販売している商品はまさに多種多様です。
もはやどんなものでもネットで販売できそうな感じもしますね。もしこれからECサイトをつかってネット通販に参入したいなと思う人は以下の点に気を付けてみてくださいね。
- 伝えたいこだわりを決める
- 利用する様子を想起させる
- 利用しやすいデザインを心がける
余談ですが、弊社ではWordPressを利用したECサイトの構築・運用も承っています。興味ある方は関連サービスをご覧ください。
・関連資料のリンク
[注1] 経済産業省:『電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました』
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