SEOという言葉、WEBサイトに仕事で関わった経験のある方なら一度は聞いたことがあるはず。
なんとなくサイトが表示されやすいよう対策することというイメージはあるものの、何をどのように改善したらいいかあまり知らずに何となく施策しているっていう方いませんか?
具体的な仕組みまでは詳しくわからない方のために、今回はSEOの基礎知識について簡単に説明いたします。
WEBマーケティングに欠かせない「SEO」とは
SEOはSearch Engine Optimizationの略で「検索エンジン最適化」という意味を指しています。
代表的な検索エンジンであるGoogleの検索回数は全世界で一日に55億回、年間にして2兆回を超えるといわれています。
そのため検索結果にどう表示されるかでWEBサイトの集客性はガラリと変わり、より上位に表示されるようWEBサイトに行う施策がSEOです。
「〇〇産業」など会社名で検索すれば普通はその公式サイトが検索結果の一番上に出ますが、SEOを十分に行わないと全く違うサイトが上位に出てしまうリスクがあります。
なぜこのような事態が起こるのかは「Googleがどのように検索結果を表示させているか」が大きく関わります。
SEOに関わる検索エンジンの仕組み
検索エンジンでキーワード検索したときの結果は、下記の過程を経て表示されます。
① WEBページのクローリング
検索エンジンはクローラと呼ばれるプログラムを使って、WEB上の文書や画像などの情報を取得してデータべース上に保管します(クローリング)。
Googleでは数千台ものPCやスマートフォンにより毎日何十億ものサイトを探索していますが、中にはWEBページの存在に気づかずスルーされることもあります。
また最後の更新からクロールがなされていないWEBページは、古い内容が検索結果に表示されやすいです。
自分のサイトがいつ最後にクロールされたかは、「Google Search console」などのツールで確認してみましょう。
② インデックスをデータベースへ登録
クロールされたWEBページやファイルの情報は、インデックスと呼ばれる索引データとしてデータベースへ登録されます。
WEBサイト上のリンクを順々にたどっていく中で、ページ同士のつながりなどや更新点などを分析してインデックスに登録してくれます。
しかしリンクの構造がごちゃごちゃして複雑だったり、ページが重たくて読み込みが遅くなったりするとインデックスが正しく登録されないことがあります。
このインデックス登録のためのWEBページ改善は、代表的なSEO施策です。
クローラが自動で各ページをめぐりながら分析することで、サイト全体の重要キーワードなどをピックアップしていくのです。
こうして検索語句とWEBページがひもづくようになり、特定のワードで検索するとWEBページが検索画面に表示されるようになります。
③ アルゴリズムによるランキングの作成
インデックスが登録されたWEBページを、検索結果のどの位置に表示させるか決めるために検索エンジン独自のアルゴリズム(評価方法)が用いられます。
アルゴリズムの内容は、検索結果の公平性を保つため一般には公開されていません。
しかし実際のランキングでは、特定のドメインをコンテンツ品質などの基準により0から100までのスコアで評価するドメイン権威が重視されているともいわれてます。
そのためこのドメイン権威のスコアが高くなれば、検索上位に表示される確率も上がるといえるのです。
SEO改善のためにやっておきたい施策
SEO改善の例① キーワードのリサーチと配置
ペルソナとなるユーザーが検索するであろうキーワードや一緒に検索されやすいサジェストワードは、積極的にコンテンツに入れ込むことが重要です。
例えば「新宿 ランチ」というキーワードで検索した際、サジェストワードとしては「安い」「おしゃれ」「個室」などが表示されます。
この結果を受けて新宿のおすすめのレストランを紹介する記事を書くとしたら、安い店やおしゃれな店などを紹介するのが鉄則です。
また競合サイトでキーワードと共に頻出する「共起語」も、できるだけ内容に入れ込むのがおすすめです。
先ほどの例の場合は「価格」「徒歩」「店内」といった共起語を文中に入れれば、コンテンツの質の評価も上がりやすいでしょう。
SEO改善の例② タイトル・見出しの調整
記事のタイトルや見出しはクローラが記事の大まかな内容をつかむ重要な要素です。
検索でヒットしてほしいキーワードをできるだけ前に入れることで、どんな内容と関連性が高いのか間違いなく判断されやすくなります。
極端に文字数が多かったり少なかったりしても評価が上がりにくいです。
しかし大事なのは検索結果や記事の目次に表示されたとき、ユーザーの気を引くような書き方になっているか。
文字数を調整して不自然な文になってしまう場合は、無理に変更しなくてもよいでしょう。
SEO改善の例③ コンテンツの最適化
WEBサイトの容量を軽く押さえて表示速度を向上させるのも、コンテンツの評価アップやユーザーの離脱率抑制につながります。
特に画像ファイルはWEBサイトの容量の大部分を占めており、無駄にサイズが大きく容量が重たいものなどは画質や大きさを適度に調整してあげることが重要です。
画像のサイズを軽くしようと画質を低く抑えると荒っぽい見た目になりやすいですが、近年ではWebPなど画質を保持しながらサイズを軽くできる形式も出てきています。
このように画像データを工夫するだけで、WEBサイトの容量は大幅に減らせる可能性が高いです。
画像に関して言えば、altタグによる代替テキストを入れることでクローラに何の画像かを表示させることも効果的です。
SEO改善の例④ 関連ページへのリンクの設置
言及されている内容と関連性のあるWEBページがあれば、不自然にならない程度に内部リンクを設定するのも効果的。
ユーザーだけでなくクローラにとってもサイト内の経路が把握しやすくなり、より確実にサイトの隅々までインデックス登録されやすくなります。
しかし評価をあげようとリンクを記事の中にむりやり詰め込みすぎたり、関連性が低いページにリンクを設定したりすると低評価につながりやすいです。
また内部、外部限らずリンク先のコンテンツが削除されていたりURLが変更されていたりする場合は、古いリンクと見なされてしまい評価が下がりやすくなるので注意しましょう。
SEO改善の例⑤ 各種HTMLタグの効果的な利用
HTMLタグの中にはWEBページ内で上手に活用することで、クローラがページの要点を把握しやすいと認識してもらえるものも少なくありません。
h2やh3などの見出しのタグや文章を太く装飾するstrongタグ以外にも、情報を箇条書きにする時に用いるliやulなどのタグ、複数の情報を比較するための表を生成するtableタグなどが効果的です。
またHTMLタグの中でも重要なのがmetaタグと呼ばれるもので、WEBページ自体に関する情報をクローラに明示する役割があります。
また会員限定のページなど検索エンジンからの流入を防ぎたいページには、metaタグを使ってインデックス登録させないようにすることが必要です。
SEOは何よりもコンテンツの質が重要
上記に挙げたような対策を一通り行っても、肝心のコンテンツの中身自体の評価が低ければ検索結果に表示されにくいでしょう。
Googleでは近年「E-E-A-T」という評価基準を重視しており、これは「Experience(経験)」、「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthness(信頼性)」の4つの要素を表しています。
特には「YMYL」と呼ばれる健康、法律、資産運用などユーザーの生活に大きな影響を与えやすい話題に関わるコンテンツで、このE-E-A-Tが重視されます。
「Experience(経験)」
同じテーマに言及している記事の場合、自分自身の経験や体験を織り交ぜながら説明している記事は評価が高くなります。
例えば資格勉強に関するブログ記事なら、覚えるのにつまづいた部分や試験のペース配分など実際に自分が行ったことや思ったことを具体的に書ければ良いです。
企業の公式サイトの場合、実際に社員や利用客の声を聞いてそれをもとに記事の内容を書き足すのもおすすめですよ。
「Expertise(専門性)」
あるテーマに関する記事でも、当然ながら情報の多さや細かさが優れている方がより検索エンジンからの評価は高くなります。
筋トレに関するブログが2つあるとしましょう。
1つ目は筋トレの基礎的な情報だけを1記事に記載していて、2つ目は筋トレの具体的な行い方が書かれているだけでなく「筋肉に効く栄養の取り方」や「筋トレに活用できる無料アプリ」など関連する話題の記事へのリンクも貼られています。
この場合、当然ながら2つ目のサイトのほうがより専門性が高いと評価されるのです。
「Authoritativeness(権威性)」
記事のあるサイトや運営者に関して外部からどれぐらい認められているかも、WEBサイトの評価に大きくつながります。
例えば大型イベントのWEBサイトの場合、そのURLなどを参加者が公式サイトやSNSに掲載することで、そのイベントが実際に開催される予定のものだと確証できます。
WEBサイトや運用者の外部での知名度や評判が高いほど、その権威性も高くなり表示結果での優先度も上がりやすくなります。
また記事の筆者がテーマに関する職業に就いているなど、オフラインでの地位や評判なども権威性の評価につながる要素です。
「Trustworthness(信頼性)」
同じ内容で同じ文章の記事でも、筆者やサイトの運用会社の情報が明記されている方がよりGoogleからの評価も高くなります。
AI技術の発達などで外部サイトを剽窃したWEBページを簡単に乱造できるようになったため、きちんとした人物が自分の言葉で書いたことは記事の内容を信用する強い理由となります。
本名やメールアドレスといった個人情報をそのまま載せるのに抵抗がある方は、せめてペンネームなどを記載して「この作者のオリジナルの文章」だと分かるようにしておきましょう。
またオンラインでの個人情報や金銭のやり取りがサイト上で行われる上で、情報保護のセキュリティが万全に守られているかも評価に影響します。
SEOはWEBサイトを目立たせるためには必須不可欠
SEOは自分のWEBサイトを検索エンジンにより優先的に表示させるために有効な施策です。
検索エンジンのクローラと呼ばれるプログラムがキーワードに関するテーマを扱うWEBページの内容を比べて、信頼性や具体性などを判断して検索結果に表示させる優先度を決めています。
そのためWEBサイトが誰によって書かれているか、どのような内容を扱っているかクローラにきちんと理解してもらうようにすることがSEOの目的といえるでしょう。
タイトルや見出しの文章を工夫したりWEBページの容量を軽くしたりすることも大事ですが、より重要なのは「E-E-A-T」と呼ばれるコンテンツの質を決める要素。
経験、専門性、権威性、信頼性の4つの要素がユーザーに伝わるよう、自分自身の言葉や知識を用いて記事を作る姿勢がSEOには欠かせないのかもしれないですね。
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