皆さんこんにちは。最近コムデザのライターとしてデビューしたようちゃんです。
突然ですが、生命保険ってどこでいつ生まれたかご存知ですか?
世界初の生命保険会社は、18世紀のイギリスで誕生したエクイタブル生命保険。
すごいことに、この会社は200年以上たった現在でも存在しているんです。
それから2世紀、今や世界中に生命保険の会社がありますが、保険商品のパンフレットにもお国柄みたいなものは出るんでしょうか。
今回はアメリカ、オランダ、香港の生命保険のパンフレットを見ながら、デザインの違いがあるのか見ていきます。
アメリカ・AIG保険のパンフレット
アメリカ合衆国は、先進国で唯一国民皆保険の制度を導入していないため、ほとんどの国民が個人または会社で、民営の保険商品を契約しています。
そんなお国柄からか、アメリカ国内には大小さまざまな保険会社があるんです。
今回はニューヨークに本社を持つAIG保険の定期医療保険、「Term life insurance」のパンフレットを見ていきます。
【見た目のイメージ】
- 表紙のデザインはかなりシンプルにまとまっている
- 加入者側に気になりそうなことをきちんと網羅している
- かなりスタイリッシュなデザインになっている
- 保険金などの情報に関するテキストはあまり強調されていない
- グラフなどのビジュアル的な要素がない
今回はAIG以外にも、アフラック保険やマニュライフ保険なども調べてみたのですが、アメリカの保険商品のパンフレットは基本、テキスト中心なデザインが多いです。
文章からの情報はすんなり入りやすい半面、図表やイラストがないため視覚的な印象は残りにくいです。
オランダ・エヌエヌ生命保険のパンフレット
オランダの公的保険制度は日本と少し変わっていて、短期医療保険の場合は、民間の保険会社が運用を請け負っています。
100年以上の歴史を誇る老舗保険会社、エヌエヌ生命保険も運用を請け負う会社の1つ。
そんなエヌエヌ生命保険の主力商品、「Health Insurance of Nationale-Nederlanden」のパンフレットを見ていきましょう。
【見た目のイメージ】
- フォントの設定からかやわらかい印象を受ける
- 余白のバランスが考えられていて見やすい
- 見出しの文字が大きくてインパクトがある
- 保険金や加入期間などが表になっていて分かりやすい
- 保険金などの情報に関するテキストはあまり強調されていない
同じ英語のドキュメントながら、フォントのデザインの違いからかAIG保険のパンフレットよりも、少し見た目やわらかい印象がありました。
また見出しの文字が大きいので、どんな内容を挙げているかパッと見て分かりやすいです。
ただ本文自体の装飾がないため、視覚上でのメリハリは日本のものほど強くはありません。
香港・FWDグループのパンフレット
所得税・法人税の低い香港には金融関連の企業がかなり多く、利回りの高い大規模な保険会社も多いといわれています。
香港に本社を構えるアジア有数の保険会社、FWDグループ(富衛集団)は2017年に富士生命保険を買収して日本へ進出しています。
今回はFWDグループの医療保険商品「医存保」のパンフレットを見ていきます。
【見た目のイメージ】
- 日本のものに比べてイラストが多め
- 情報量が多すぎず適度に余白も設けられている
- デザイン的にポップで派手な印象を受ける
- 注意事項や重要項目の記載をしっかり入れている
- 保険金などの情報に関するテキストはあまり強調されていない
漢字の文章になったのもありますが、前の2つの例よりも情報が入りやすい印象がありました。
また日本でのパンフレットのようにアイコンや図表が配置されているため、中国語が読めない方も何が書いてあるかイメージしやすいのも特徴的です。
欧米のものに比べたらだいぶ派手めなデザインですが、情報量が多いというよりはビジュアル的に親しみやすい感じがしました。
日本よりもシンプル寄りなデザインのものが多い
今回、3つの国のパンフレットを見てきましたが、どれも日本のものに比べて、見た目がスッキリしていました。
ただ日本のパンフレットがゴチャゴチャしているというわけではなく、日本のものは保険の商品内容を細かく伝えるため、情報をびっしり詰め込んだレイアウトが多くなったのです。
色々な国のパンフレットを見ていると、シンプルなデザインの良さも感じながらも、ただシンプルにしても分かりやすくなるというわけでは無いのだと、デザインの奥深さを改めて確認いたしました。
・関連資料のダウンロード
【ストリーミング動画】 ユニバーサルコミュニケーションデザインによる顧客本位の情報提供の実現 金融や資産運用のことを顧客に分かりやすく伝える情報デザイン、 ユニバーサルコミュニケーションデザインについて解説します。 | |
記事に関するコメントはこちらよりお書きください