最近「BtoBマーケティング」という言葉を耳にしたことありませんか。
何となく聞いたことはあっても、普通のマーケティングとどう違うのか明確に知らないという人もきっといると思います。
ですが自社の良さをより多くの企業に知ってもらうためにはBtoBマーケティングはとても重要です。
今回はBtoBマーケティングの基礎知識や、実際の流れを中心に説明いたします。
BtoBマーケティングってそもそも何?
基礎中の基礎かもしれませんが、BtoBは企業間でおこなう商取引のことで、代表的なものとして商品の原材料の製造販売や法人向けの資本・インフラ提供などがあります。
BtoBマーケティングは企業や営利団体に自社の商品やサービスを使ってもらうようにアプローチをかける業務を指しています。
一般消費者に対して行うBtoCマーケティングは1対1で購買意欲が高まるようアプローチをかけますが、BtoBマーケティングは企業の複数の人間が合意して取引するか決めることもあり、取引によって利益性や効率性が上がるか、こちら側が取引相手としてふさわしいかしっかり理解してもらうことが成功のポイントといえます。
近年BtoBマーケティングが注目される理由
ここ数年、BtoBマーケティングは以下の理由から注目されることが多くなりました。
① 企業に対する付き合い方の変容
クラウドやSaaSなどのIT技術が普及したことで、企業の取引相手に対する価値観も変わってきています。
他社との比較検討や乗り換えが容易になったことで、長期間ずっと同じ会社と取引してもらえないリスクが上がれば、他社との競争もより激しくなります。
その分利益率も低くなる危険性が高くなるため、確実に安定した利益を生み出してくれる取引相手を自分たちで探す必要が出てきました。
② コロナ禍による訪問営業の減少
コロナ禍により客先に赴いて1対1で商品やサービスをアピールする機会はめっきり減りました。
一方で不特定多数のリードに同時にアプローチできるオンラインでの営業が定着し、このスタイルと相性が良いBtoBマーケティングも実施する企業が増えてきました。
BtoBマーケティングの流れ
① リードに関する市場調査
BtoBマーケティングでも自分と相手のことをしっかり理解することは何よりも重要です。
自社のどういうところがアピールできるか、取引相手がどういう悩みを抱えていそうか調査することで、マーケティングプランを考えるための知見を集めていきます。
② マーケティング戦略のプランニング
ある程度データが集まったら、実際のマーケティング戦略を練っていきます。
まずはどんな企業にアプローチをかけるか、データをもとにターゲットのペルソナ情報を作成します。
その次にマーケティングのゴールとなるKPIを具体的な数値を入れて設定します。
その後、リードを関心度ごとに区分けするセグメントをつくり、セグメント異動の条件を設けて受注成立までの道のりを立てていきます。
③ リードジェネレーション
こちらからアプローチをかけて、リードを生み出すことを「リードジェネレーション」と呼びます。
リードジェネレーションの主な施策には以下のものがあります。
- 展示会やイベントへの参加
- リスティング広告などの掲載
- ホワイトペーパーの作成
- WEBセミナーの開催
- オウンドメディア(WEBサイト・SNSなど)の運用
コンテンツを準備する際には、単にリードの関心を惹く内容にするだけではなく、きちんと自社が取引先として信頼できる裏付けも載せておきましょう。
安心できる相手だと評価してもらえれば、リードの関心もこちらに向いてくれるでしょう。
④ リードナーチャリング
獲得したリードが商品やサービスを使ってくれるよう、興味関心を育成することを「リードナーチャリング」と呼びます。
リードナーチャリングの施策としては以下のものがあります。
- DMやメールマガジンの送信
- リターゲティング広告の掲載
- WEBセミナーの開催
- オウンドメディア(WEBサイト・SNSなど)の運用
ナーチャリングでもリードの課題を常に意識して動くことが重要です。
特に関心度の低いリードの場合、すぐに受注にむすびつけようとするのではなく、相手のニーズをとらえ違えていないか、こちらの商品サービスで相手がデメリットに感じているところはないか探索する意味でもじっくり育成するのがいいのかもしれません。
BtoBマーケティングで気を付けたいこと
① 社内で情報を明確に共有する
BtoBマーケティングの業務は社内の複数の部署が携わることが多いため、他部署への情報連携をしっかり行うことが成功のカギです。
KPIやリード情報などをあいまいに伝えて認識の齟齬が生じればプラン通りにBtoBマーケティングが進まなくなるため、情報は明確に伝達しましょう。
② 機会喪失したリードはリサイクルする
受注までこぎつけなかったリードも、育成しなおすことで再び関心を持ってくれる可能性があります。
こうした失注したリードへの対応は「リードのリサイクル」と呼ばれます。
リサイクルを行う際はリードが離脱したタイミングや原因をフィードバックすることで、リードが再びアクションを起こすためには何をすべきか考えるヒントとなります。
③ 収集したリード情報はきちんと管理する
リード情報は表記揺れなどがないよう正確に管理することも大事です。
漏れやダブりなどが生じたデータ(ダーティデータ)は受注ミスやスケジュールの遅延などの原因となり、米国では毎年数兆ドル規模のダーティデータによる損害が出ているともいわれています。
特に「株式会社」の表記や「高・髙」といった間違えやすい字には注意が必要です。
複雑で面倒な実務はなるべくMAで自動化させよう
BtoBマーケティングは一見すると、かなり期間も作業量も大きく感じるかもしれません。
マーケティングばかりに尽力して本来の業務がおろそかになっては本末転倒です。
あまり手間暇をかけられないのなら、MA(マーケティングオートメーション)ツールを使って作業を自動化させるのがおすすめです。
弊社でもマルケトというMAツールを数年前に導入し、マーケティングに役立てています。
弊社のMAの取り組みについてはこちらの記事もご覧ください!
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