ビジネス界では、日常生活ではあまり用いられないカタカナ言葉が多用される傾向にあります。
商談相手と話している際、分からないビジネス用語が出てくると会話に詰まってしまう可能性もあるので、使用頻度の高いビジネス用語は一通り覚えておくと安心です。
今回は、前回の【使用頻度×分からない率】カタカナ言葉ランキング20選に引き続き、率先して覚えておきたいカタカナ言葉を20個ピックアップしてご紹介します。
前回の記事をご覧になりたい方はこちらをクリックしてください。
【使用頻度×分からない率】カタカナ言葉ランキング20選第2弾21位~40位を紹介
使用頻度が高く、かつ多くの人が分からないカタカナ言葉のうち、21位~40位までは以下の通りです。
- KPI(ケーピーアイ)
- アグリー
- インサイト
- アジェンダ
- ASAP(アサップ)
- OEM(オーイーエム)
- クロージング
- インバウンド
- リテラシー
- シナジー
- サマリー
- スキーム
- PDCA(ピーディーシーエー)
- リスケ
- エスカレーション
- フェーズ
- OJT(オージェーティー)
- オンスケ
- シュリンク
- ディシジョン
以下、それぞれのカタカナ言葉について詳しく解説します。
KPI(ケーピーアイ)
KPIとはKey Performance Indicatorの頭文字を取った略称で、日本語では重要業績評価指標と呼ばれるものです。
企業が定めたゴールへのプロセスを定量化し、目標の達成度合いを計測・監視することを目的としています。
アグリー
アグリーとは、同意する、賛同するという意味を持つ英単語のagreeを語源としたカタカナ言葉です。
ビジネス上では、相手の意見に賛同する際に「その意見にアグリーです」などと言います。
逆に賛同できない場合は「アグリーできません」と表現することもあります。
インサイト
インサイトとは、洞察力や識見などを意味する英単語insightを語源としたカタカナ言葉です。
ビジネスでは、消費者自身も気付いていない購買行動の根拠や動機を指す言葉で、主にマーケティング用語として用いられます。
インサイトを把握すれば、消費者の隠れたニーズに応える商品やサービスの開発につながります。
アジェンダ
アジェンダとは、英語で協議事項、予定表などの意味を持つ言葉です。
ビジネスでは、主に予定している会議を円滑に進めるために、会議の議題や進行計画についてあらかじめまとめた予定表のことを意味します。
議題の要約を記したレジュメや、後述するサマリーとは意味合いが異なるので要注意です。
ASAP(アサップ)
ASAP(アサップ)とは、As Soon As Possibleの頭文字を取った略称です。
日本語では「できるだけ早く」という意味があり、「添付した文書をASAPで確認してください」などといった使い方をします。
ただし、ASAPはカジュアルな表現なので、上司など目上の人に対して使用するのは控えましょう。
OEM(オーイーエム)
OEM(オーイーエム)とは、Original Equipment Manufacturingの頭文字を取った略称です。
日本語では、あるメーカーが他社ブランドの製品を製造することを指します。
製品の製造を他社に委託することで、コストを削減したり、生産量をコントロールしたりすることが可能になるというメリットがあります。
逆に委託を受ける側は、技術力の向上や生産量アップによる利益増を見込めるところが利点です。
クロージング
クロージングとは、顧客や取引先との契約における最終段階を示す言葉です。
主に営業活動で用いられるカタカナ言葉で、営業担当者が顧客に対し、契約の意思を確認したり、契約内容について詳細な説明を行ったりします。
インバウンド
ビジネスにおけるインバウンドとは、顧客側が企業に対して自発的にコンタクトを取ることです。
例えば、顧客が企業の元を訪れたり、電話で問い合わせをしたり、資料請求をしたりすることを指します。
このようなインバウンドを促進するマーケティング活動をインバウンドマーケティングと呼びます。
リテラシー
リテラシーとは、読み書き能力を意味するliteracyを語源としたカタカナ言葉です。
ビジネスでは、特定の分野に関する知識を活用するスキルのことを意味します。
例えば次のように用いられています。
- 情報リテラシー:数多くの情報の中から目的に適したものを取捨選択して活用するスキル
- ITリテラシー:インターネットやコンピューター、ソフトウェアなどITに関連するものを活用するスキル
シナジー
シナジーとは、共同作用や相乗効果といった意味を持つsynergyを語源としたカタカナ言葉です。
ビジネスでは、複数の人や物、事柄が互いに作用し合い、作用や効果を高めることを指します。
例えば、複数の企業が提携したり、2つ以上の部署が協力した結果、双方にとってWin-Winの関係が成立した場合、「シナジー効果を得られた」と言います。
サマリー
サマリーとは、概要・要約を意味する英単語summaryを語源としたカタカナ言葉です。
ビジネスでは、会議で議論した内容について要約したものを意味します。
前述したアジェンダが会議などの前に作成するものであるのに対し、サマリーは会議後に作成するものである点が大きな違いです。
スキーム
スキームとは、計画や図式、案などを意味するschemeを語源としたビジネス用語です。
ビジネスでは、ある目標を達成するために策定する具体的な方法や枠組みのことを意味します。
おおざっぱな計画ではなく、具体的な手順や行動まで盛り込み、すぐに実行可能な段階まで詰めたものを指すときに使用します。
PDCA(ピーディーシーエー)
PDCA(ピーディーシーエー)とは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字で構成されたビジネス用語です。
製品やサービスの品質を管理・改善することを目的に生み出された手法で、PDCAサイクルを効率よく回せば、めまぐるしく変化する時代や消費者のニーズに対応した製品・サービスを開発しやすくなると言われています。
リスケ
リスケとはリスケジュールを短縮した言葉で、予定や日程を変更したり、計画を組み直したりすることを意味します。
一般的なビジネスシーンでは会議やアポの日時を調整したり、計画を変更したりすることを意味しますが、例外として金融業界では借入金の返済計画の変更・調整することを指します。
エスカレーション
エスカレーションとは、拡大・上昇などの意味を持つ英単語escalationを語源としたカタカナ言葉です。
ビジネスでは、上位に対して段階的にアプローチすることを意味する言葉で、例えば上司に相談して判断を仰いだり、クレームの対応を依頼したりすることを指します。
フェーズ
フェーズとは、段階や面などを意味するphaseを語源としたカタカナ言葉です。
ビジネスの場合、プロジェクトの過程を区切ること、あるいは区切ったものを意味します。
フェーズを区切ると、中長期的なプロジェクトの進捗を管理しやすくなり、目標達成に向けて効率的にタスクをこなすことが可能になります。
OJT(オージェーティー)
OJT(オージェーティー)とは、On the Job Trainingの頭文字を取った略称です。
直訳すると職場内の訓練という意味で、その名の通り、実際に現場で業務に携わることで知識や技術を養う教育訓練のことを指します。
実際の現場で指導を受けるため、学習した内容をすぐ実務で生かせるところが利点です。
オンスケ
オンスケとは、on scheduleを短縮した言葉です。on scheduleは当初の計画が予定通りに進んでいることを意味します。例えば、「タスクはオンスケで進んでいますか?」「多少のトラブルはありましたが、計画は無事オンスケで完了しました」などの使い方をします。
シュリンク
シュリンク(Shrink)とは、英語で縮む、縮小するなどの意味を持つ英単語です。ビジネスシーンでは、主に市場が小さくなることや、業績が低迷したりすることを意味します。例えば縮小が顕著な市場はシュリンク市場、シュリンクマーケットなどと呼ばれます。
ディシジョン
ディシジョンとは、決定・判断などを意味するdecisionを語源としたビジネス用語です。ある事柄について決定・決断することを意味します。短時間で簡単に決断できるようなものではなく、プロジェクトや契約において重要な事項を決めるときなどに用いられるのが一般的です。
よく使うカタカナ言葉、ビジネス用語はしっかりチェックしておこう
ビジネスでは、普段使わないようなカタカナ言葉やビジネス用語が頻繁に飛び交います。言葉を理解していないと、相手との会話に齟齬が生まれたり、言葉を誤用して恥をかいたりする可能性があるので、よく使うカタカナ言葉の意味や利用シーンは正しく理解しておきましょう。