普段、スーパーやドラッグストアなど色んなお店で見かける販促POP。
売上アップにつながるツールなので、なるべく注目されるよう置きたいですよね。
今回は販促POPをどう配置すれば注目されやすいか、マーケティングの観点だけでなく実際のスーパーや小売店をお客さんの立場で見て気づいたことも交えて説明いたします。
販促POPを作成する時のポイントはこちらの記事も見てね!
「販促POPはお店から全世界にアピールできる格好の手段」
テレビCMやネットCMに比べて、店頭にしか設置されない販促POPは一見して宣伝効果がなさそうに見えるかもしれません。
しかし販促POPが話題になったことで、県外からも来客が増えたお店があります。
山梨県北杜市にあるスーパー「ひまわり市場」は、お客さんに語りかけるようなユニークな販促POPがテレビや雑誌で特集されて、来客数が増えて経営状況が回復しました。[注1]
青森県十和田市の「ヤマヨ十和田店」も、自虐やパロディなどを盛り込んだユーモアあふれる販促POPがTwitterなどで話題になり、一店舗だけのローカルスーパーながら大手チェーンに引けを取らない収益を出しています。[注2]
実際に両店舗を検索してみると、店舗の画像よりも圧倒的に販促POPの画像が出てきますし、潜在的なアピール力は無視できませんよね。
販促POPは、お店の方の心の声を手軽にお客さんに伝えられる最適手段。
うまく活用すれば、お客さんの印象に残って売上やリピート率の向上につなげられますね。
「販促POPを配置するときに気を付けたいこと」
当たり前なことですが、まず売りたい商品のそばに販促POPを置くことが重要です。
「いちご」と書かれたのぼりを、りんごの商品棚のそばに置いても意味がありませんよね。
スペース上の都合もあるとはいえ、何の脈略もなく配置しないよう気を付けましょう。
他にもこんなことに気を付けて設置すると、より効果が出やすくなります。
① お客さんの動線・視線を意識すること
動線は「右から左へ」誘導する
マーケティング用語に「左回りの法則」というものがあります。
人間は無意識のうちに左側に進んでしまう傾向があるというもので、大多数の人間が右利きなため左側を選ぶほうが進みやすいからだといわれています。[注3]
スーパーや小売店でも左回りにレイアウトを設計されたお店が多いです。
野球場のベースや陸上競技のトラックなども、左回りに設計されているね!
特に左回りの通路の曲がり角は視線が向かいやすく、販促POPの設置に適しています。
また右利きが多いことから、一般的に売れ筋商品は通路の右に陳列されることが多いです。
人の意識が向きやすい右側から左側に誘導するよう販促POPを置けば、左右まんべんなくお客さんの意識を向けられますね。
視線は「中央から全体へ」誘導する
マーケティングではよく高さ0.7~1.4mほどの領域を「ゴールデンゾーン」と呼びます。[注4]
位置的にお客さんの目に入って手に取りやすい高さなので、通常よく売れる商品が配置されます。
ゴールデンゾーンの中でも、特に視線が集まるのは圧倒的に真ん中の部分。
関西大学のある調査では商品棚を16個の区域に分けた時、四隅よりも中央の区域のほうが圧倒的に被験者の視線を集められたことが挙げられています。[注5]
シールやステッカーなどの販促POPはゴールデンゾーンの真ん中に寄せて貼れば、中央から四隅のほうへお客さんの視線を誘導しやすくなりますよ。
② お客さんの買い物前後の行動を想定すること
販促POPには、直接商品やサービスをPRしない種類のものも多いです。
こうした販促POPを値札のそばに置くのはかなり効果的。
生鮮食品の売場にはおすすめの食べ方を紹介する販促POP、医薬品の売場には健康状態からどの商品が効くのかわかる販促POP。
買い物前後の行動を反映させた販促POPを置けば、お客さんの関心をひきつけて商品へと誘導しやすくなります。
またある商品の売場に関連商品の販促POPに置くのも、販促手段としてはあり。
鮮魚売場にチューブわさびをおすすめする販促POPを設置するなど、色々なパターンが考えられそうですね。
買い物中の行動にも気を配ろう
販促POPは、お客さんの店内での行動も考えて配置できればなおよいです。
例えば、使えるキャッシュレスやレジ袋の値段を明記したPOPをレジ前に置けば、お客さんが並ぶときに認知してくれて、レジの利用がよりスムーズになります。
イートインスペースにゴミの分別を説明したPOPを設置することで、お客さんが飲食で出たゴミを分別して捨ててくれる確率も上げられるでしょう。
他にもトイレに「きれいに使っていただいてありがとうございます」と書かれた販促POPがあれば、店の印象も上がりやすいですよね。
お店が伝えたいことを商品の情報に限らず何でも販促POPに載せることで、お客さんも認知しやすいです。
③ 重要なことは上から広くアピールすること
新商品や特売情報など優先して伝えたい販促POPは、できるだけ上に設置すると効果的。
上のほうにあれば、多少離れていた場所からでも販促POPを認識しやすいですよね。
さらに人間は通常文字情報を上から下へと読み取るため、より重要な情報の販促POPは上に置きましょう。
売場で一番上に置かれた販促POPが、安さを強調したものか商品の品質をアピールしたものかで、商品のみならずお店のイメージも左右されますよね。
特に「新商品」「限定発売」などお客さんが気になりそうな内容の販促POPは、店内どこからでも見えるよう、なるべく上部に設置しましょう。
また食料品などの写真が入った販促POPは、上向きなど照明が当たりやすい位置や角度で配置すると、見た目の印象も向上しますよ。
④ 死角が発生しないか考えること
せっかく設置した販促POPも、商品棚や別の販促POPにかぶってしまい全体が見えなくなることもよくあります。
また天井近くに目立つよう販促POPを設置しても、前方に別の吊り下げ看板があると販促POPは隠れてしまいます。
お客さんの動線を意識して、販促POPが見えない死角にはなるべく設置しないようにしましょう。
また販促POPは用紙やテキストの色が同じな分、遠くから見たときに違う内容が書かれていても気づかれにくいこともあります。
販促POPを目立たせるには、他の販促POPから離して置いたり色の違う用紙を使ったりする工夫も効果的です。
販促POPは常に「客の動き」を意識しておくべし
販促POPはうまく活用すれば、お店の人気を大きく集められるツールといえます。
ただし画一的なデザインや配置になりやすいため、お客さんの印象に残りづらいのも事実。
お客さんの動線や視線を考慮したり、買い物前後の行動を推定したりして配置すれば、よりお客さんの目に止まりやすい販促POPになりますよ。
でも「どう置けばいいかは分かったけど、どんな内容の販促POPを置けばいいかも正直分からない!」という人も多いはず。
そんな方は、当社の制作チームにお任せください!お店が盛り上がれる販促POPを一緒に開発していきましょう!
・関連資料のリンク
[注1] ひまわり市場(山梨県北杜市)
[注2] ヤマヨ十和田店(青森県十和田市)
[注3] ニッポン放送NEWS ONLINE:約70%の人が当てはまる『左回りの法則』とは?
[注4] 読売IS:「ゴールデンゾーン」
[注5] 一般社団法人経営情報学会:視線追跡データを用いた消費者の店舗内購買行動の分析
・関連サービス:バリアブル印刷