印刷会社だからこそ、語りたい!「リアル媒体×プロモーション」第二弾

印刷会社だからこそ、語りたい!「リアル媒体×プロモーション」第二弾プロモーション

無事、第二弾を迎えることができました。熱く語りたい!と豪語しつつ、一回目で終了となってしまうのでは…と不安でした。ほっと胸を撫でおろしています。

前回に引き続き、今回の記事でも印刷会社の一員である私が独断に基づき、リアル媒体を用いたプロモーションをご紹介していきたいと思います。お付き合いくださいませ!

前回の「リアル媒体×プロモーション」を見たい方はこちらをクリック

あの「有名バンド」が虹をつくりだす

L’Arc-en-Ciel。説明するまでもなく、有名なバンドでご存知の方が多いかと思います。

歴史は長く、2021年2月になんと結成30周年を迎えました。(私と同い年でした!)

5月には新曲を発売、その日の読売新聞へ新聞広告を出稿し、話題となりました。[注1]

両面に施されたデザインは、片面は青のグラデーション、片面は7色のライン。

散りばめられたのは読めるようで読めない記号のような文字。

デザインとしてお洒落だけれど、これは一体何を示しているのだろう…?

片隅には空へかざせというメッセージが。

では空にかざしてみましょう。

すると両面のデザインからは虹が、文字の重なりからはメッセージが浮かび上がりました。

空を見上げながらに、思わず「うわぁ…!」と驚きの声が溢れでたのではないでしょうか。

新聞の発行と共に話題は広がり、一日で彼らに関する投稿は65000件、読売新聞のツイートは1.3万いいね、6000リツイートまで伸びました。

新聞を撮影したファンのツイートは2.6万いいね、1.2万リツイートまで広がったそうです。

またメルカリでは転売が続出。広告以上に価値がついたようです。

手元に残る紙媒体が、手元には残らないけれども世界中に発信できるweb媒体へ、見事なバトンパスが行われていたように思えます。

 

『先が読めない』、とかけまして…

コロナ過において、今もなお、先が読めないのはどの業界でも同じです。

KINCHO(大日本除虫菊株式会社)はその状況を逆手にとった新聞広告を打ち出しました。

2020年5月の朝刊です。ちょうど初めての緊急事態宣言が発令された中での広告でした。[注2]

「もうどう広告したらいいかわからないので」

そのコピーと共に様々な可能性毎のQRコードが添えられています。

紙面上ではそれだけの情報で終了です。『先の状況が読めない』を『QRを読み込まないと先が読めない』に繋げたのです。

このどこか皮肉めいたアイディア、個人的にぐっと刺さりました…!

現在webサイトでも閲覧は可能ですが、クリック一つで進んでしまうより、やはり紙媒体でわざわざ『読む』というステップがあるのがこの広告の面白いところなのかなと思います。

PDFダウンロードもあるので、ぜひ出力してから味わっていただきたいです。

ちなみに過去にKINCHOは2017年にも面白い新聞広告を出しています。

4色刷りが可能な紙面を黒一色で印刷。規則性をもって広がる線に、超難解折り紙のタイトル文字。

勘が良い方は既にお気づきではないでしょうか。

そうです、あいつです。Gから始まるあいつが作れるのです。

こちらも現在webサイトでダウンロード可能です。実際の完成図も掲載されています。

所詮紙ではありますが、大量に作られた立派なGが並んでいますので、苦手な方は検索をお控えください…。

 

新聞記事のアナログな面をメリットにするユニークさ

今回は新聞広告で2点ピックアップをしてみました。

どちらも実際に手に取るリアル媒体だからこそ、手間ともいえるワンクッションから、感動や面白さが生まれるものだと思います。

そしてSNSといったweb媒体へ共有される。

この二つはやはり互いに共存しあう関係性なのだなと再確認しました。

第三弾の記事でもまたお会いできるように、日々アンテナを張って過ごしていきたいと思います!

 

・関連資料のリンク

[注1] AdverTimes(アドタイ):hydeも企画に参加、L’Arc-en-Ciel30周年記念の新聞広告「虹を架けよう。何度でも。」
[注2] キンチョー:もうどう広告したらいいのかわからないので。

 

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