QRコードとデザインQR、導入するならどちらがいい?

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QRコードが登場してから30年ほど、コロナ禍により非接触での対人サービスが普及したこともあり、QRコードは世界中で使われるようになりました。

そんなQRコード、一般的には白一色の背景に黒や目立つ色でドットを配置したものが使われていますが、実は背景画像を自由に取り込んだデザインQRというものもあります。

今回はQRコードとデザインQR、双方の長所からそれぞれどのようなところで用いるのがよいか見てみます。

 

デザインQRとはどんなものかおさらい

デザインQRは、下図のように写真やイラストなどの画像を背景として自由に設定できるQRコードです。

デザインQR

見た目は一般的なQRコードに比べてとても複雑になっていますが、もちろんお使いのスマホカメラでスキャンができます。

ただし後述するように場合によっては読み取りに時間がかかったり、うまく読み込めなかったりすることがあるので要注意です。

 

デザインQRでもきちんと読み取れる理由

背景が無地ではないデザインQRが一般的なQRコードと同じようにスキャンできるのは、QRコードの「誤り訂正機能」によるものです。

これはQRコードが汚れていたり、かすれていたり、歪んでいたりしてもデータ訂正用の符号により自動で補完して読み取ってくれる機能です。

例えば下図のQRコードも問題なくスキャンしてコムデザへとつながるかと思います。

デザインQRも同じように、ドットが背景画像と混じったようになってもある程度ならスキャンする時に補正してくれるのです。

 

デザインQRの「いい点」と「悪い点」

デザインQRの3つのメリット

「視覚的なインパクトを出して注目を集められる点」、「ターゲットにあわせたデザインが取り入れられる点」、「偽造による悪用がされにくい点」の3つがデザインQRのメリットといえます。

世界中で普及しているQRコードですが、デザインQRのような絵柄の入ったQRコードはまだ導入例はそれほど多くありません。

なので例えばQRコードのドットが埋め込まれた画像を街中などに展示することで、見る人の関心を引き付けてスキャンしてくれる可能性が上がります。

実際に海外でデザインQRを導入した実績によると、白黒のQRコードに比べて読み込まれる確率が4倍高くなるというデータもあるほどです。

また紹介動画に誘導するQRコードには再生マークを入れるというように、コンテンツに合わせた画像を入れることで、デザインQRを見てくれた人をよりスムーズにスキャンしてもらえるよう誘導できます。

例えば日本語の読めない外国人観光客向けに国旗の画像を入れたデザインQRを入れ込めば、迷わずに英語や中国語などの言語の案内へアクセスできるようになるでしょう。

ほかにもデザインQRはコードの偽造がしにくいことから、偽のQRコードにすりかえて詐欺サイトへ誘導するといった悪用が起こりにくくなります。

実際にキャッシュレス決済などの普及とともにフィッシング詐欺の報告件数も年々増加傾向にあることから、防犯対策という意味でもデザインQRは効果が期待できそうですね。

 

デザインQRの3つのデメリット

一方でデザインQRには「QRコードだと目視で認識しにくくなる」「スキャンの精度が鈍りやすい」「模様が細かすぎるとドットが干渉して見づらくなる」というデメリットも存在します。

デザインQRは画像に埋め込んでデザインの一部として見せられる一方、画像に馴染みすぎるとQRコードだとわかりにくくなるかもしれません。

描写が細かい画像にQRコードを埋め込むと、下記のように端の大きな四角がないとパッと見ても分かりづらくなってしまうこともあります。

QRコードを埋め込んだ画像の例

何も知らないで上の図だけを見たときに、すぐにQRコードが埋め込まれていると気づけない人も多いかもしれません。

そもそも多くの人にとってQRコードは白黒の四角いデザインという認知がされているので、意外性のあるデザインQRはQRコードとして認識されないケースがあるかもしれません。

また細かなデザインの画像を背景に入れると、QRコードにしたときにドットが干渉してしまい、結果として何を入れたか見づらくなってしまう可能性があります。

例えば、下記の「新規登録」と書かれた画像を背景にしてQRコードを作ってみると、かなりドットが漢字にかぶってしまい、かなり見づらくなっています。

「新規登録」という文字が入ったQRコード

実際のQRコードはもっと小さなサイズで表示されることも十分にあると考えると、せっかく背景画像を入れても何の図柄なのか分からないということもあるのです。

さらに背景画像のカラーパターンをQRコードの読み取りに影響がでないよう調節しないといけないこともあり、予想通りではないデザインに仕上がることもあり得ます。

 

QRコードとデザインQR、どちらを使い分けるべきか

ここからは様々な事例において白黒のQRコードとデザインQRのどちらを導入したほうがよいのか見ていきます。

QRコードを使う方が良い場合

素早くスキャンしないといけないもの

店舗のレジや駅の改札口など次から次へと利用客が来る場所にQRコードを導入する場合、誰でも素早くQRコードをスキャンできるようにしないといけません。

このような単純なQRコードの機能性が重視されるときには、デザインQRよりスキャン精度の強いQRコードのほうが適しています。

また、当然ながら説明不要で一目でそれがQRコードだと認識されないといけない状況においては、一瞬何なのかわかりにくいデザインQRは適していないと言えます。

 

小さなサイズで表示させないといけないもの

一般的にQRコードが読み取れる最小サイズは1cmほどで推奨サイズは1.5cm以上といわれており、シールやパッケージなどに小さく表示させても十分読み取れることが分かります。

しかしこれは標準的な白黒のQRコードでのお話で、デザインQRは縮小させても画質が荒くなりスキャンしづらくなるだけでなく何の画像か見ても分からなくなってしまいます。

QRコードを入れられる面積がわずかしかない場合は、白黒の一般的なQRコードを使ったほうが無難でしょう。

 

デザインQRを使う方が良い場合

広告としてインパクトを出したいもの

ポスターや折込チラシ、CM動画といった広告コンテンツの中にデザインQRを入れ込めば、広告で商品やサービスに興味を持ったリードを素早くWEBに誘導させられます。

ちょっとしたマークの画像を背景に入れるだけでなく、ドットを赤などの目立つ色にするだけでも、QRコードが目立ちやすくなりより多くの方にスキャンしてもらえる確率も高くなります。

特にスマホを普段から使いこなしている若者向けのコンテンツの場合、デザインQRそのものが話題にのぼりやすくわざわざQRコードをスキャンしに広告を見に来る方も現れるかもしれません。

 

ロゴやキャラを用いてアピールしたいもの

公式ロゴやイメージキャラなど企業を表すシンボルは、会社の名前そのものよりも認知されやすく企業ブランドの向上に活用しやすいです。

これは文字だけよりも画像を入れて伝えたほうが記憶に残りやすいという「画像優位性効果」によるもので、より多くの人に会社のことを知ってもらうのに活用できそうですね。

特にイメージキャラは企業に対して顧客が感情的なエンゲージメントを持つきっかけとなりやすく、より親しみやすいブランドイメージを与えられるでしょう。

 

どのように見せたいかで両者を使い分けていくべし

背景のデザインを自由に設定できるデザインQR、一見するとかなり見た目のインパクトを演出できそうですが使い方によってはかえって見づらくなってしまう可能性もあります。

素早く読み取らせたいものや屋外で遠くからスキャンさせたいものは従来のQRコード、話題性を狙いやすい広告コンテンツや企業のロゴなどを用いてアピールしたいものにはデザインQRを活用するというように両者のメリット・デメリットを加味しながらどちらを導入すべきか考えてみてくださいね。 


※ QRコードはデンソーウェーブの登録商標です。

  

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オリジナルの「デザインQR」やノーコードで作成できる「サクっとキャンペーン」で新たな形のメディアを提供します。
 

 

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