複数の媒体を組み合わせ、幅広い層に自社の製品やサービスをPRすることを「クロスメディア戦略」といいます。
あの「ハイボール」や「妖怪ウォッチ」なども、クロスメディア戦略の成功事例の1つです。
クロスメディア戦略は従来の広告戦略と比べて、どのようなプロモーション効果が期待できるのでしょうか。
この記事では、クロスメディア戦略のメリットや事例、ポイントを解説します。
クロスメディア戦略は「複数の媒体の広告で相乗効果を狙う手法」
クロスメディア戦略とは、新聞・テレビ・DM・WEB・メルマガといったさまざまな媒体を組み合わせる広告戦略です。
複数の媒体のいいとこ取りをして相乗効果を引き出し、1つの媒体だけでは届け切れない、より幅広い層の顧客に自社の製品やサービスをPRできます。
クロスメディア戦略とよく似たマーケティング用語に「メディアミックス」があります。
クロスメディア戦略とメディアミックスの違いは、媒体ごとにコンテンツが異なるかどうかです。
メディアミックスでは、小説・マンガ・アニメシリーズなど、複数の媒体でほぼ同じコンテンツを展開しますが、クロスメディア戦略は媒体ごとにターゲッティングを行い、配信内容をカスタマイズします。
ターゲットとなる顧客に商品やサービスを購入してもらうため、媒体ごとに最適な「見せ方」を考えるのがクロスメディア戦略です。
クロスメディア戦略による3つの成功事例
クロスメディア戦略では、実際にどのような媒体が組み合わせられるのでしょうか。
3つの成功事例を順に見ていきましょう。
①「ハイボール」のイメージを転換し若者に浸透させた事例
一昔前まで、ハイボールと言えば年配の方が飲むお酒というイメージがありました。
しかし、サントリーは有名女優を起用したテレビCMや、You Tubeでの動画コンテンツの配信、カラフルなデザインの店舗ポスターを組み合わせるクロスメディア戦略を行い、ハイボールの若者への認知度を高めることに成功しました。
② 多数の媒体を活用し大きな経済効果を生み出した事例
2012年12月に『月刊コロコロコミック』で連載開始した「妖怪ウォッチ」も、クロスメディア戦略によって大きな経済効果を生み出した事例です。
発売から3週間で10万本を売り上げる大ヒットとなったゲーム版をはじめ、スマートフォンアプリ、おもちゃ、アニメ、映画、グッズなど、さまざまな媒体で積極的に商品展開を行った結果、妖怪ウォッチは国民的人気コンテンツに成長しました。
③ 電車の中吊り広告とWEBキャンペーンを組み合わせた事例
JR西日本は、電車の中吊り広告とWebキャンペーンを組み合わせるクロスメディア戦略を実施しました。
専用のスマホアプリを使い、中吊り広告の画像を読み取ってもらうことで、キャンペーンページへ誘導するだけでなく、ユニークな乗車体験を提供することに成功しました。
また、専用アプリを通じてGPSデータを取得し、乗客の居場所とキャンペーンページの閲覧紐付けることで、位置情報を元に広告配信を最適化する「ジオターゲティング」にもつながりました。
クロスメディア戦略を成功させる2つのポイント
クロスメディア戦略を成功させるポイントは2つあります。
① 最終目標(コンバージョン)から逆算してメディア戦略を立てる
ターゲットの心を動かすコンテンツを生み出すには、マーケティングの最終目標(コンバージョン)から逆算して、媒体を組み合わせることが大切です。
「どんな商品やサービスを販売するのか」「どんなターゲットに訴求したいのか」をまず考え、購買までの流れを組み立てていくことで、どの媒体やメディアの組み合わせが適しているかがはっきりします。
アナログ媒体なのかWeb媒体なのか、といった手段ありきではなく、コンバージョンから逆算してメディア戦略を立てましょう。
② アンケート調査などを実施して顧客データを取得・分析する
購買プロセスを想定し、顧客が購入に至るまでの流れを可視化したもののことを「カスタマージャーニーマップ」といいます。
カスタマージャーニーマップを組み立てるには、顧客データの取得・分析が必要です。
アンケート調査の実施や、顧客の購入履歴の分析、Webサイトの訪問履歴や閲覧履歴の分析など、さまざまなチャネルを通じて顧客データを入手し、購買プロセスを明確化しましょう。
クロスメディア戦略で幅広い層に製品やサービスをPRしよう
クロスメディア戦略を活用することで、1つのメデイアだけでは届けきれない、幅広い消費者に製品やサービスをPRできます。クロスメディア戦略を活用し、大きな経済効果をあげた事例として、「ハイボール」や「妖怪ウォッチ」などがあります。
クロスメディア戦略を成功させるためには、コンバージョンから逆算し、購買までの流れを具体的に組み立てていくことが大切です。
そのためには、アンケート調査の実施など、顧客データの取得・分析が必要になってきます。
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