先月、岸田総理が国民に対して「貯金よりも投資を」と呼びかけたことが話題となりました。
しかし投資や保険選びで失敗して大損したという話もよく耳にしますよね。
こうした失敗の原因は、ある程度の知識がなければ申込書類の内容が分かりにくいということにもあるかもしれません。
そこで今回は投資・保険の失敗談から「顧客に伝わりやすい書類」を提供するにはどうすればいいか見ていきます。
投資にまつわるよくありがちな失敗例
まずは投資経験者に多いこんな例を見てみましょう。
Aさんの失敗談
友人の影響で最近、投資信託を新しく始めたAさん。
今まで株取引の経験がなく経済や社会情勢にも疎いAさんは自分で銘柄を選びたくないこともあり、ある証券会社の投資信託の商品を買ってみることに。
しかし長期間運用してじっくり利益を出す商品であることを知らず、株価をチェックしては一喜一憂する毎日が続きます。
ある日、株価がガクンと下がったのを知ったAさんは、これ以上下がって損したらどうしようと慌てて売却してしまいました。
投資信託の商品は運用の目的やスケジュールプランなどを明確にして買うのがセオリーですが金融に詳しくないAさんは、つい勢いで売り買いしてしまっていたようです。
Aさんの場合、書類一式でも商品説明以外の部分は文章量が多くじっくり読まなかったことから、正しい運用の知見を得ず失敗しています。
保険にまつわるよくありがちな失敗例
次に保険の見直しでやりがちなこんな例を見てみましょう。
Bさんの失敗談
テレビCMから生命保険の乗り換えを知ったBさん。
昔から加入している保険を別のところのものにすれば、毎月の保険料の負担も安くなるのではと考え、休日に無料窓口にて相談してみることに。
話を聞くうちに、自分の場合でも最低限の保障額を保ちながら保険料の負担が減らせると考えたBさんは将来受けられる保障についてじっくり比べることもせず、すぐに別の保険会社へ乗り換えてしまいました。
数年後、Bさんが生活習慣病で入院した際、現在の契約しているプランでは保障が予想よりもかなり少なくなってしまうことが判明。
なんとか貯金をかき集めて入院費用を捻出できたものの、Bさんは本当にこの保障内容で契約してよかったのかじっくり考えたそうです。
Bさんの場合、契約時に毎月の保険料は比較していましたが、受け取れる保険金まではじっくり比較していなかったため、このような事態になりました。
「お金の失敗」は書類の見た目で防ぎやすくなる
Aさんの例もBさんの例も、運用上のリスクへの理解が十分でないまま契約したことが原因といえます。
投資信託や保険などの金融商品では、新規申込者が契約内容について一番深く認知できるチャネルが申込書類といえます。
なので申込書類の情報デザインを分かりやすく改善することで、投資や保険での「お金の失敗」が起こるリスクは低くなります。
それぞれの失敗談からデザインの改善案を考えてみる
Aさんの例の場合、まず契約者に具体的な運用プランを持ってもらうことが必要です。
将来の人生設計や自身の性格から、どう購入するのが自分に合っているか分かる診断表のようなものが必要かもしれません。
一方、Bさんの例では保険金額のシミュレーション結果も掲載して、あらゆる面で契約プランを比較できるようにすることが重要です。
またその際、保険金がもらえる条件など申込者の損益に関わる重要情報は抜けのないよう記載します。
…と2つの例から情報デザインの大まかな改善案を考えてみましたが、実際どれほど読みやすさが違うのか言葉だけでは伝わらないと思います。
情報を伝えやすくする「ユニバーサルコミュニケーションデザイン」
パンフレットや申込書類の情報デザインは、読みやすさの印象が人によって変わるため、なかなか誰にでも伝わりやすくするのは意外と難しいもの。
そのようなときに役立つのが「ユニバーサルコミュニケーションデザイン(UCD)」です。
UCDでは科学的なアプローチにより測量・定量化することで、情報デザインの「分かりやすさの基準」が定義されています。
実際にUCDのもと情報デザインが改善された保険会社のパンフレットを見てみると、直観的に重要項目だとわかるよう大事な内容の文はサイズを大きくしたり、読み進めることでストレスを与えないよう文字量を最小限に減らしたりと様々な工夫がされているのがわかります。
情報の伝えやすさを改善することはメリットも多い
金融商品のリスクや注意点を分かりやすく伝えられる情報デザインを採用すれば、販売員の説明の手間が省けたり、後々顧客から来るクレームを減らせたりと作業コストの面でも大きなメリットがあります。
顧客にとってストレスを感じずに情報が伝わるデザインを実現するには、「ユニバーサルコミュニケーションデザイン(UCD)」による改善が効果的です。
弊社・東洋美術印刷は「UCDAの窓口」としてUCDの実現の手助けをしています。
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