
縦組みの本と横組みの本
日本には縦組みの本と横組みの本があります。
縦組みの方がやや固く、横組みはカジュアルなイメージがあります。
縦組みは日本のほか、中国、韓国など東アジアに昔からありましたが、今や東アジア諸国でも日本以外は横組みがほとんどのようです。
ここではそんな縦組みの本を作るときの注意点についてまとめました。
縦書きの文章を作成する際に知っておきたい数字や独特な決まりごと
縦書きで数字をどうするかは「統一」が基本
縦書きで数字を扱う際は、まず漢数字にするか算用数字(アラビア数字)にするかを決め、同じ文章の中で混在させないのが基本です。
作品や媒体の気(読みやすさ・見た目)に合わせ、住所・日付・金額など「数字が多く出る部分」も含めてルールを決めておくと、文章全体の内容が安定します。
数字、位取り(くらいどり)、小数点について

縦組みでアラビア数字を使うときには、1桁の数字はそのままでよいですが、2桁以上のときは選択肢がいくつかあります。
- (1)2桁のときは数字だけ横にする:縦中横(たてちゅうよこ)、綺麗な形になると思います。
- (2)3桁のときは数字だけ横にする方法がありますが、幅が広くなってしまうので若干細めにします。
- (3)少し読みづらいので縦に並べるのも1つの方法だと思います。4桁以上のときは縦に並べた方がいいでしょう。
もう1つの選択肢として、すべて漢数字にしてしまう方法があります。
いずれにせよ、
- (4)同じ文章でアラビア数字と漢数字の双方が使われているのは見栄えが悪いので統一
した方がいいでしょう。
数字の位取りというのは横書きだと「1,200円」というように3桁ごとにカンマをつけることがあります。
縦書きにするときは、
- (5)位取りをなくす
- (6)「、」(読点)で代用する
- (7)カンマで右に表示させる
かだと思います。
ただワードなどでは縦組みのカンマだと不自然な位置になってしまい、細かい位置移動ができないので注意です。
- (8)小数点は「・」(中黒)で代用することが多いようです。
他には
- (9)ピリオドを右に置いたり(これも不自然な位置になってしまいます)
- (10)数字ごと横書きにしてしまう
のも一つの手でしょう。
月・日付・二桁の扱いで迷ったときの基準
月や日付は視認性が重要なため、算用数字を使うなら縦中横が扱いやすい一方、本文が文学的で漢数字が馴染む場合は「十月」「二日」など漢数字で揃える選択もあります。
二桁(10を含む)が連続する場面が多いか少ないかで、縦中横の採用範囲を決めると運用が安定します。
縦書きで困りやすい実用情報(住所・郵便番号・電話番号・金額)
住所は算用数字の扱いを最初に決める
住所は「〇丁目〇番地〇号」のように数字が続くため、縦書きの数字ルールがそのまま読みやすさに直結します。
算用数字で統一するなら、二桁程度は縦中横、桁が増える部分は縦に流すなど、段階的な書き方を決めると破綻しにくくなります。
漢数字で統一する場合も、丁目・番地・号の区切りが続くので、同じ文書内で表記ゆれを出さないことが重要です。
郵便番号は縦中横の比率とハイフンの扱いを揃える
郵便番号は「123-4567」のように数字と記号がセットになるため、縦中横にするか、数字を縦に並べるかを統一します。
縦中横にする場合は、ハイフンの位置を含めて見た目が崩れやすいので、媒体の組版ルールに合わせて固定し、同じページ内で別の書き方にしないことが大切です。
電話番号・金額は読み取り優先のルールにする
電話番号は桁数が長く、区切りが意味を持つため、縦中横でまとめるか、数字を縦に流して区切り記号を一貫させるかを決めます。
金額は「円」「万円」など単位とセットになるので、算用数字を使う場合は位取り(カンマの有無)や小数の扱いも含め、本文の内容全体で統一します。
書類・案内文など実用性が強い文章では、読み間違いが起きにくい表記を優先します。
ものの単位、( )に入った漢字について

- (11)単位については一文字分を使うことが多いですが
- (12)数字を横書きにする場合などは揃えて横書きにする
とよいでしょう。
- (13) ( )付き漢字
についてはどちらでもよいですが、文章内で統一した方がよいでしょう。
縦書きのときのアルファベット、英文字について

アルファベットは縦組みにするか横組みにするか、これも好みですが、
- (14)短めの略称などは縦で
- (15)長めの文章は見づらさもあり横組みにする
とよいでしょう。
また、
- (16)小文字は縦組みにすると文字間があいて見えてしまう
という問題もあります。
縦組みの表記に関するその他の注意点

- (17)注釈を使うときは後ろにつなげる
- (18)ルビのように行間に置く
という選択が取れます。
- (19)古文などでみかける繰り返し文字(平仮名の「く」「ぐ」の字を延ばしたように書く)はワードなどでは出ない場合があり、そのときは「やうやう」と文字を繰り返す形で代用しています。
- (20)画像のキャプションについては、縦組みでも文字を縦にしたり横にしたりとどちらの場合もあります。
縦書きの数字に関するよくある質問(ルールの決め方と運用)
縦書きで数字が多い内容はどう運用する?
数字が頻出する内容では、本文中は漢数字、データ部分は算用数字など、部分ごとにルールを分けたくなりますが、読み手の気を散らさないためには「同じ役割の情報は同じ書き方」に揃えるのが基本です。
本文・注・図版説明・見出しなど、どこまでを同一ルールの対象にするかを決め、最初に例を作って全体へ適用します。
質問が出たときに崩れないルールの作り方
現場で質問が出やすいのは、住所・郵便番号・電話番号・金額・日付などの実用情報です。これらを先に「書き方」「例」「例外なし」の形でルール化しておくと、途中で表記がぶれません。
文章全体の内容を見て、縦書きの数字が連続する箇所を洗い出し、同じページ内で複数のルールが混在しないように設計します。
縦書きには数字や文字の種類によってさまざまな表記ルールがある
ステイホームが推奨された時期に、小説などに目を通した機会があった方も多いかと思われます。
今後も読書の際に上記を記憶にとどめておけば、ちょっと違った楽しみ方ができるかもしれません。
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